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確定申告に向けて医療費控除を確認しておこう

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年が明けると、3月15日の申告期限に向けて、そろそろ確定申告の準備をしようかなと考える人も多いと思います。

会社に勤務している人は、年末調整で税金計算が完了することが多いですが、ふるさと納税をしている人や医療費がたくさんかかっている人は、確定申告をすることで税金が返ってくることがあります。

そこで今回は、医療費控除について、解説していきたいと思います。


 

医療費控除の概要

医療費控除とは、申告する人や生計を同じくしている家族(離れて暮らしていてもOK)のために支払った医療費がある場合は、次のとおり計算した金額を医療費控除として、所得金額から差し引くことが出来ます

医療費の総額 - 保険金などで補てんされる金額 - 10万円(※1)=医療費控除額

よく「年間10万円を超えたら医療費控除を使いましょう」と言われますが、※1は、正確には「10万円または総所得金額の5%のいずれか低い金額」となっていますので、所得金額が200万円未満であれば、10万円未満でも医療費控除の適用が可能です。

なお、「支払った」とありますので、未払いの医療費は含めることが出来ません。実際に支払った年の医療費に含めることになります。

また、医療費控除額は最高200万円までとなっています。
 

医療費控除をする場合の注意点

医療費の集計の仕方

医療費控除を検討する際、まずは1年間でどのくらい医療費を支払ったかを集計します。

医療機関からもらった領収書や薬局での領収書を電卓で集計する人も多いと思いますが、国税庁が医療費集計用のエクセルを公開していますのでこちらを活用すると便利です。
国税庁HP「医療費集計フォームのダウンロード」

また、ほとんどの健康保険組合から「医療費のお知らせ」が届くと思いますのでそちらを活用する方法もありますし、マイナポータル連携で医療費通知情報を入手することも出来ます。
 

医療費控除の対象となるもの・ならないもの

医療費の対象となるものとならないものを確認しましょう。

(対象となるもの)

  • 医師、歯科医師による診療または治療の対価
  • 治療、療養に必要な医薬品の購入対価
  • あん摩マッサージ指圧師、鍼灸師、柔道整復師、助産師、介護福祉士による施術等の対価
  • 通院にかかった交通費

上記以外にも医師等の診療や治療を受けるために必要な義手、義足やおむつ代なども対象になりますので、医療関係で支払った領収書は取っておき、下記のHPに照らし合わせて確認いただければと思います。
国税庁HP No.1122 医療費控除の対象となる医療費

(対象とならないもの)

  • 美容整形の費用
  • 健康診断の費用(診断の結果、疾病が発見された場合は対象となります)
  • 健康増進目的の費用(サプリメントなどが該当)
  • 入院時の差額ベッド代(療養上必要な場合は対象となります)

医療費の領収書を保管する

医療費控除を適用する場合は、医療費の領収書を税務署に提出する必要はなくなりましたが、5年間保管しておく必要があります。

また、税務署から問い合わせがあった場合は、提出する必要がありますので、きちんと保管しておきましょう。

医療費から差し引く保険金などがないか

保険金などで補てんされる金額は医療費から差し引いて計算します。

保険会社からの給付金以外にも各自治体からの助成金も差し引く必要があります
例えば、出産育児一時金、家族出産育児一時金、家族療養費、高額療養費などが当てはまります。

家族の中で所得が高い人から控除する

医療費控除は、生計を同じくしている家族のために支払った医療費も含めて計算しますので、家族の中で一番所得の高い人が負担し、医療費控除をすることで控除額を増やすことが可能です。


 

セルフメディケーション税制

平成28年の税制改正により、セルフメディケーション税制が創設されました。

健康の保持増進や疾病の予防として一定の取り組みを行っている人が対象で、自身や生計を同じくしている家族のために12,000円を超える対象医薬品を購入した場合に、12,000円を超える金額を所得金額から差し引くことが出来ます

病院などでの医療費は10万円に満たないけれど、薬局で風邪薬などを購入しており、それが年間12,000円を超えている人が対象となる税制です。どの薬が対象となるかは、箱に書いてありますので、確認してみましょう。

また、対象となる人の「一定の取り組み」とは、予防接種、定期健康診断、がん検診などが該当します。

なお、セルフメディケーション税制を適用する場合は、通常の医療費控除は適用できませんので、どちらか一方を選択することになります。
 

新型コロナ感染症と医療費控除

医療費控除の「対象となるもの・ならないもの」の区分は前述の通りですが、新型コロナ感染症に関する医療費はどちらか迷う人が多いため、対象が具体的に示されています。

また、病院に通院できないため、オンラインでの診療や医薬品を郵送してもらうことも増えてきたと思います。

そうしたケースについては、以下の区分に応じて判断してください。

医療費控除の対象となるもの

  • 医師等の判断により受けたPCR検査費用(自己負担部分のみ)
  • オンライン診療費
  • オンライン診療を受けるためのシステム利用料

医療費控除の対象とならないもの

  • 自己の判断で受けたPCR検査費用(検査の結果、「陽性」と判明した場合は医療費控除の対象、ただし自己負担部分のみ)
  • 処方された医薬品の郵送代
  • マスクの購入費用

◇  ◇  ◇

医療費控除が適用出来るかどうかは、一年間分の領収書を取っておき集計することがスタートですので、医療費を支払ったら領収書を取っておきましょう。
 
 

本記事の執筆者:
アタックス税理士法人 税理士 稲木武雄
2000年 金沢大学卒。ベンチャー企業から上場会社まで幅広い会社の税務顧問業務を担当、また、組織再編成実行支援といった特殊税務や相続対策などの資産税についても幅広く対応、総合的な税務コンサルタントとして活躍するプロジェクトマネージャー。

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