会社経営における“パーパス”の必要性

経営

近年、パーパス(purpose)という言葉が注目されるようになり、書店でもパーパス経営をテーマにした書籍をよく見るようになりました。

なぜ、これほど多くの企業がパーパス経営に注目し始めたのでしょうか。

「パーパス経営」が広く注目され始めたきっかけ

大きなきっかけになったのが、アメリカの経済団体であるビジネス・ラウンド・テーブル(以下、BRT)が2019年8月に発表した声明にあったと言われています。

これまで、企業は株主のために存在するという株主資本主義の立場をとり続けてきたBRTが、ステークホルダー(株主だけでなく、顧客、従業員、サプライヤー、コミュニティを加えた5者)の利益を最大化する「ステークホルダー資本主義」への転換を宣言しました。

株主資本主義では、短期的には利益を生み出すことができますが、企業が継続的に発展するためには、それだけでは不十分で、環境問題や格差問題、ダイバーシティ等の社会課題に向き合い、社会に対する貢献が必要ということまで提言しています。

このことは会社経営の難易度を大きく上げることになりました。

今までは、極端な話、儲けてさえいれば企業として生き残ることができていましたが、今では「社会や環境にとっていいことをしているのか」が問われるようになり、極論を言えば、「いいことをしていないならば、社会には必要ない」とまで言われる時代になりました。

従業員エンゲージメントの変化

また、従業員の意識も近年大きく変化しています。

若い世代を中心に、自分のやっている仕事の社会的意義を実感して仕事をしたいという人が増えています。給料が高くてもやりがいに繋がらない仕事ならやめて、給料が低くてもやりがいにつながる仕事を選ぶようになってきています。

従業員のやりがいを引き出し、仕事の意義を実感してもらうことができない経営者には、低いエンゲージメントスコアが突きつけられるとともに、従業員が会社を離れることにも繋がってしまうのです。

ご参考:アタックスグループのパーパスについて

アタックスグループのパーパス

このような社会背景を踏まえ、会社経営におけるパーパスの必要性は確実に高まっているといえますが、ここで私たち、アタックスグループのパーパスをご参考までにお示ししたいと思います。

それは「強くて愛される会社を一社でも多く世に生み出す」です。

「強い」とは、会社の商品力や社員力、財務体質の強さをあらわし、「愛される」とは、お客様からも社員からも、関係するすべての人々から必要とされなくてはならない存在であることをあらわします。

アタックスグループの使命

もともとアタックスには、「志の高い人財を惹きつけ、成長させ、興奮させ、才能を開花させて、中堅・中小企業を応援する社会のインフラとなり、クライアントの驚きと感動を創造する」という使命があり、この使命には、アタックスグループ創業の理念が凝縮されています。
■アタックスグループの使命


日本全体の雇用の実に70%以上を支えている中小企業は1社1社が小規模であり、人的資源をはじめとする経営資源は、まず製造や販売、サービスなどといった主活動(現場)に配分されてしまいます。

そのため経営の基本となる財務や人事など、経営の仕組み(インフラ)整備に人財が十分に投入できていないのが現実です。

このような状況を踏まえ、私たちは、中小企業にとって必要となる諸々の経営インフラ機能を提供することに、大きな社会的意義があると考えました。

そこで、社会の役に立ちたいと考える、志が高く優秀な人財にジョインしてもらい、企業経営を支援するプロを目指してもらう。

そして、お客様が経営課題を解決するサポートをさせていただこうと考えています。

これにより、経営資源に限りのある中小企業が思いきり主活動に邁進でき、日本経済を支えている中小企業の発展に貢献できると確信しています。

「強くて愛される会社」が永続企業となる条件

この使命に基づき、アタックスグループは、創業から約80年間、一貫して、中堅・中小企業の社長に伴走し、あらゆる経営課題の解決に取り組んできました。

そのなかで確信したのが「強くて愛される会社」が永続企業となる条件であるということです。

このことから日本経済を力強く支える中堅・中小企業を増やすために、アタックスグループは「強くて愛される会社を一社でも多く世に生み出す」ことをパーパスとして制定しました。

このパーパスを実現するための取り組みとして、通常の税務・コンサルティングメニューのほかに

なども行っています。

会社経営の難易度が上がっているなか、アタックスグループでは、「強くて愛される会社にしたい」と強く願う経営者をサポートする体制を整えておりますので、いつでもご相談ください

筆者紹介

株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 執行役員 中小企業診断士 氏家 浩則
大学卒業後、地元金融機関にて中堅中小企業への法人営業・融資業務、本部行員としての営業店サポート業務に従事した後、より経営者に近い立場で仕事をしたいという思いから2019年アタックスに参画。「社長の最良の相談相手」となるべく、現在は前職の経験を活かして中堅中小企業の経営改善・事業再生支援、金融・財務戦略支援業務を中心としたコンサルティング業務に従事しており、経営者や財務・経理責任者の参謀役として活躍中。

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