勇気ある一手が未来を変える!成長の停滞期を突破する営業戦略

勇気ある一手が未来を変える!成長の停滞期を突破する営業戦略 営業

私が所属する㈱アタックス・セールス・アソシエイツは、企業の目標達成を支援する会社です。

日々、「売上が伸び悩んでいる」「思うように成長しない」といったご相談を多くの企業様からいただいています。

弊社では、コンサルティングや営業研修に加え、売上や成長に課題を抱える経営者や営業部長の方々と直接対話をしながら、課題の整理や打ち手の検討を行っています。

今回は、日々お客様のご相談を伺い組織変革を支援している立場から、これまでは右肩上がりで成長してきた企業が、売上の伸び悩みや利益率の低下といった課題に直面する「成熟期」において、改めて見つめ直していただきたいポイントをご紹介します。

これまでのお客様とこれからのお客様

自社が今日まで成長を続けてこられたのは、なぜでしょうか。

それは紛れもなく、提供する製品やサービスが、お客様に評価され選ばれ続けてきたからです。

狙った市場において、特定の顧客層の課題に対し、的確な価値を提供し続けてきたその積み重ねこそが、現在の自社の姿を築き上げているのだと思います。

この事実は、経営者のみならず、社員の皆さま全員が誇りを持つべき成果だと考えます。

しかし、一方で「成熟期」に突入したということは、過去に成果を収めてきた手法が、既存市場では通用しなくなってきているということでもあります。

市場は常に変化し、顧客の価値観もますます多様化しており、かつては最先端だった技術も、今では当たり前のものとなり、新興企業や海外企業などの競合が新たな価値を生み出すことで、自社がこれまで築いてきた市場が脅かされつつあるのです。

つまり、「これまでのお客様」の期待に応え続けるだけでは、いずれ行き詰まるのは明らかです。だからこそ、一度立ち止まり、自社の存在意義を根本から見つめ直す時なのです。

「私たちはこれまで、誰に・どのような価値を提供し、選ばれてきたのか?」
この問いに対する答えが、自社の強みの源泉です。

顧客の業種や規模といった表面的な情報だけでなく、過去から現在に至るまでにご愛顧いただいているお客様が抱えていた本質的な課題、当社を選んだ決定的な理由、そして当社との関わりによって得られた成功体験まで。

こうした情報を解像度高く言語化することが、これからの顧客理解には欠かせません。

上記を踏まえ、私たちはこれから先の10年、20年を見据え、「誰に・どのような価値を提供する企業であるべきか?」

この問いに真摯に向き合い、「これからのお客様」の姿を具体的に描いていくことが求められます。

そして、「誰に」「どのような価値」を再定義しない限り、次の成長ステージに進むことはできません。

戦略とマネジメント

「これからのお客様」の姿が描けてきたら、次に取り組むべきは「戦略の策定」と「マネジメントの実践」です。

戦略とは、「戦いを略す」ことだと説明されます。リソースが無限にあれば戦略は不要ですが、現実にはヒト・モノ・カネ・時間はすべて有限です。

したがって、戦略の本質とは“何をして、何をしないのか”を明確に決めることに他なりません。

営業戦略に置き換えて考えると、すべてのお問い合わせに丁寧に対応し、あらゆる見込み客に平等にアプローチする姿勢は、一見誠実に見えるかもしれませんが、それは「戦略のない営業」に他なりません。

先に定義した「これからのお客様」にこそ、自社の貴重な営業リソースを集中投下べきであり、それこそが、営業における戦略と言えるでしょう。

つまり、「これからお付き合いしていく顧客は誰か」を定義すると同時に、「これからはお付き合いしない、あるいは優先順位を下げる顧客は誰か」も明確にし、その基準をつくることこそが、営業戦略の策定なのです。

そして、その戦略を絵に描いた餅で終わらせないために不可欠なのがマネジメントです。

マネジメントの本質とは、目標達成に向けて定めた戦略を実現するために、限られたリソースを効果的かつ効率的に配分し、その実行を適切に管理することです。

営業組織における最大かつ最も貴重なリソースは、「営業メンバー一人ひとりの時間」です。

当社の営業メンバーの時間は、果たして本当に、「これからのお客様』を見つけ出し、関係を構築するために使われているだろうか?

売上貢献度が低く、将来の成長も見込めない。そのような既存顧客への対応に、惰性で時間を費やしてはいないだろうか?

戦略を策定するだけでは、営業現場は変わりません。

「これからのお客様」と繋がるために、営業メンバーが実際にどのような活動を行っているのかを具体的に把握し、その時間の使い方が戦略に沿っているかを確認・管理し、必要に応じて軌道修正を促す。

それがマネジメントに求められる役割です。

※戦略やマネジメントの参考:YouTube「予材管理大学」

営業現場から聞こえる「時間がない」は本当か?

「新しいターゲットを開拓しろと言われても、既存顧客の対応で手一杯です」

「狙うべき市場は分かりますが、日々の業務に追われて、新しいことを始める時間なんてありません」

これは、営業支援の場でもよく耳にする現場の声です。経営層が新たな方針を打ち出すと、営業現場からは必ずと言っていいほど、このような声が上がります。

そして多くのマネジャーが、「時間がない」という言葉を前にして、変革を躊躇してしまいます。

しかし、私たちはもう一歩踏み込んで、現状を見つめ直すべきです。

営業現場からの「時間がない」という言葉は、果たして事実なのでしょうか?

もちろん、営業現場が多忙であることは事実だと思いますが、一歩踏み込み、その多忙さの内訳を詳しく分解してみる必要があります。

  • 長いお付き合いだからといって、利益を生まない顧客の細かな要望に、反射的に応えてしまってはいないか?
  • 目的を持たず、ただ会いやすいからという理由だけで訪問している先はないか?
  • 招集されたからといって、発言もせず惰性で参加している会議はないか?
  • 慣れ親しんだ既存顧客との心地よいコミュニケーションに甘んじて、“逃げて”はいないか?
  • 多くの場合、「時間がない」のではなく、「時間の使い方を変える決断ができていない」だけなのです。

    各営業担当者が属人的に重要度を考えず、緊急度だけで判断してしまい、単なる「慣れ」から日々の活動の優先順位をつけている状態とも言えます。

    ですが、これは決して営業メンバー個人の責任だけではありません。会社として、「やらないこと」を明確に定義し、それを実行しやすい環境を整えてこなかった結果でもあります。

    現場の「時間がない」は、変化を拒む言い訳であると同時に、明確な戦略と、それを実行するためのマネジメントが機能していないことを意味しているのです。

    まとめ

    まとめ

    これまで多くのお客様に価値を提供し、市場から受け入れられてきたおかげで、企業は成り立っています。

    自社の力に自信を持つこと、ご愛顧いただいているお客様とのご縁を大切にすることは必要ですが、企業の成長が踊り場を迎えた際に乗り越えるべき壁は、市場や競合ではなく、自社の中に存在します。

    それは、過去の成功体験への固執であり、変化への恐れからくるものです。

    この記事でお伝えしてきたことは、その壁を乗り越えるために必要な、「付き合う顧客を再定義する」という決断の重要性です。

    【これまでとこれから】
    自社の強みを再認識し、未来の成長を誰と共に創っていくのか、「これからのお客様」の姿を明確にする。

    【戦略とマネジメント】
    「これからのお客様」にリソースを集中させるため、「やらないこと」を決め、営業メンバーの「時間」という最も貴重な資源を、戦略に沿って配分する。

    【現場の声への対処】
    現場の「時間がない」という言葉を鵜呑みにせず、その背景にある活動の中身を問い、時間の使い方を変える後押しをする。

    勇気をもって下すべき決断とは、「すべてのお客様」を追いかけることをやめることです。

    一部の「これまでのお客様」との関係に、区切りをつける決断となるかもしれません。短期的には売上減や顧客からの反発といった痛みを伴う可能性もあります。

    しかし、将来を見据え、我々の勝ちどころが過去と異なるのであれば、勇気をもってリソースを配分するお客様を見直していく必要があります。

    本記事が、自社および営業組織を見つめ直すきっかけとなれば幸いです。

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    筆者紹介

    小嶋武志

    株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ コンサルタント 小嶋 武志
    大手人材サービス会社を経て、アタックスに入社。入社当初、引継顧客がゼロの状態から1年目にして年間目標は160%越えを達成。経営者から営業管理職まで関係を構築し、予材管理を使った営業マネジメント手法の導入・運用支援を軸とし、業界問わず営業組織の変革を支援。また、年間150名以上の新入社員や年間500名以上の管理職・営業に対する階層別の研修も担当している。同社年間表彰にて史上初の三冠を達成。

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