2021年を飛躍の年にするために~コロナ禍の「計画と予算」の立て方

経営

計画と予算の違いとは?

2020年も間もなく終わり、新しい年が間近になってきました。

振り返れば、2020年はオリンピック・パラリンピックが開催され、我が国の経済にとって大きな飛躍の年になるはずでした。

ところが、新型コロナウイルスという思わぬ敵の出現によって世界の経済は大きな打撃を受け、年が変わろうという今も世界中がもがいている状況です。

しかし、どんな状況にあろうとも経営者は白旗を上げるわけにはいきません。

全社をあげた知恵と工夫によって新しい年を迎え、次の成長に向かっていただきたいと願っています。

さて、日本の企業は3月決算が多いので、ここからはそれを基準に話を進めさせていただきます。

そろそろ来期の計画作りに着手する時期になりました。

平時なら年が変わって一段落してからの着手でも良いのでしょうが、今は戦時です。
来期の計画作りは、少しでも早い着手が望ましいと考えます。

それを踏まえて、今回は、よく言われる(使われる)「計画」と「予算」という言葉について考えてみます。

皆様の会社ではこの二つのどちらを使われていますか?

Wikipediaによれば、

「計画とは、何らかのものごとを行うために、方法や手順を考え、企てること」
「計画とは、将来実現しようとする目標と、この目標に到達するための主要な手段や段階を組み合わせたもの」

と書かれています。

一方、予算はどうでしょう?

「予算とは、一定期間の収入と支出の計画(役所などの公会計や企業などが収入や支出に関して編成する会計のものとがある)」

とあります。

まとめると、「予算」は会計(数字)を中心とした来期の目標で、計画という概念に含まれます。

つまり、予算は数字が中心ということです。

一方、「計画」は「予算」及びその予算を達成するために取り組む方法や手順を考えて示すことです。

つまり、計画は目標数値と行動計画の双方を示すことになります。

来期計画は「戦時の計画」!

今回、このような少しややこしいことをテーマにしたのは、来期の計画は「戦時の計画」だということを皆様にお伝えしたいからです。

根拠のない売上予算や形だけの利益予算でスタートしてしまうと、売上は予算に大きく未達となったが、経費は予算通り使ってしまったので大赤字、という結果になりかねません。

平時であれば多少の判断ミスは許されるかもしれませんし、金融機関からの支援も受けやすいかもしれません。

しかし、来年はあらゆる経営環境が厳しくなると覚悟して綿密な行動計画を軸とした「計画」を立てて頂きたいと思います。

ここで細かくお伝えすることはできませんが、計画の策定方法や手順は、概ね以下の通りです。

1.まず、目標とする経常利益(営業利益)を設定する
2.最低限必要な固定費を科目別に予算化する
3.固定費を賄って利益を出すのに必要な付加価値を設定する
4.過去の付加価値率から必要な売上高を設定する

順に説明します。

1.目標とする経常利益(営業利益)を設定します。

2.の固定費を更に圧縮する手段を考え、逆に、もっと使うべきところには思い切った予算を当てるなど、固定費の使い方にメリハリを付けて行動計画書に書き込みます。

3.と4.で設定した付加価値および付加価値率を更に高める目標付加価値(率)を設定し、実現に向けた手段を行動計画書に書き込みます。

4.で設定した売上高について、得意先の動向や経済環境からの検証を行い、更に売上の上積みを計ります。

最後に、計画が未達となった場合の対応策を行動計画書に書き込みます。

売上は水物なので、計画通りに行かない場合を想定しておかねばなりません。

文章にすると数行になってしまいますが、計画作りには相当時間がかかると思います。

各部門のリーダーの皆さまには、綿密な計画作りをお願いしたいと思います。

よく言われる言葉に「計画は悲観的に、行動は楽観的に」というものがあります。

前向きな計画作りは良いのですが、行動計画(根拠)のないものではいけません。
慎重で綿密な計画作りが望まれます。

しかし、日々のビジネスを進めるにあたって、あまり悲観的になってもよい結果はでないと思います。

綿密な計画を作ったらご自身の(自社の)力を信じて、笑顔で一歩一歩行動計画を実行頂きたいと思っています。

2021年も厳しい年になると予想されますが、皆様の努力で逆境を乗り越え、次の成長に向けた飛躍の年になりますことをお祈りしています。

筆者紹介

株式会社アタックス戦略会計社 代表取締役会長 片岡 正輝
1952年生まれ。アタックス税理士法人の前身である公認会計士今井冨夫事務所に入社。現在は、アタックスグループの統括マネージャーとして、広範囲な知識と豊かな経験という両輪を武器に、経営・財務・会計業務を中心に計画経営の推進、経営再構築、事業承継等のコンサルティング業務に従事、経営者の参謀役として絶大なる信頼を得ている。
片岡正輝の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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