新年度に向けて「中期経営計画」策定の勧め

平成最後の3月になり、新年度に向けてカウントダウンの状態になりました。季節は急に変わり始めたようで、一気に春がやってくるようです。

さて、季節は気分をウキウキさせてくれるのですが、経営に携わる方々の気分はいかがでしょうか?

米中の貿易戦争の行先や英国のEU離脱問題等、企業の経営を揺るがすようなマグマがいつ噴火するのか、先が見通せない状況の中で新しい事業年度を迎える会社も多いと思います。

考えてみると、先が見通せないのは今に始まった事ではないと思います。私は50年近く税務や経営を通して多くの会社に伺っていますが、何年も先までまっすぐにバラ色の道が続いているといったお話は聞いたことがありません。

そう、経営はいつも先が見えない中で、経営者は先を見据え目標を指し示して社員を引っ張って行かねばなりません。

会社の方針を幹部・社員は本当に理解していますか?

そこで、4月から新しい年度を迎えられる会社(3月決算)には、ぜひ「中期経営計画」を策定されることをお勧めします。もうすでに、来期の計画や予算は作成されていると思います。それはそれで結構ですので、さらに発展させて少し先(中期的)の方針を示した計画書を策定しましょう。

私は、いろいろな会社の会議に参加させて頂いています。よくお聞きするのが、
「なぜ会社の方針が社員に伝わらないのだ」
「このように販売するために開発した商品なのに、今までと同じ売り方をするからお客様に響かないのだ」
「こんなに社員の事を考えて施策を打っているのに全く理解されない」
「弊社はこんな技術があるのに活かしていない」
等々。

つまり、社長の方針や会社が向かおうとしている方向が、社員はもちろん経営幹部でも理解していないケースが大変多いと感じるのです。皆様の会社はいかがでしょうか?

「中期経営計画」がほったらかしになる理由

これでは、景気云々の前に売上を作り利益を出すという戦いに挑む体制ができていないことになります。「中期経営計画」というと、ネガティブなお考えを持つ経営者もおられます。「単に数字を並べるもの」「作るだけであとはほったらかし」のイメージがあるのでしょう。

そうなるのは、「中期経営計画」の策定に魂を入れて取り組んでいないからです!
会社という船がどこへどんな航路を通って到達するのか、そのために社員一人ひとりはどんな役割を果たすのか、その役割を果たしたら会社はその社員をどう処遇するのか、といった社長(会社)の力強いメッセージを全社に指し示すもの、という強い意志がないからです。

船長である社長は、ぜひ長期的な経営目標を示してください。経営目標は会社という船が向かう目的地になります。

社員に経営者の意図を本当に理解させるには?

例えば、10年後の売上目標・売上利益率目標・経常利益率目標・ROA目標・無借金となる目標・新商品開発目標など社員が一丸となれる高い目標を一区切りの目的地とされると良いでしょう。

その経営目標と現在の会社の状態とのギャップをどう埋めるのか?を考え、当面の3か年で「中期経営計画書」にまとめ全社に共有してください。
書面等見える形にして公表し、社長自ら中計で示した会社の方針を、ことあるごとに社員に伝える努力をされるとよいでしょう。

経営幹部や社員の皆さんが方針を理解して行動して頂ければ、何よりも会社の力となり成果となると確信しています。1年や2年で完璧な成果は出ないかもしれませんが、結果的に一番早道な王道だと考えます。

私は、計画とか予算とか言葉はともかく、それらには会社としての強い意志や思いが込められるべきだと考えています。ぜひ、その思いや意志を「中期経営計画」としてまとめていただきたいと思っています。

※中期経営計画を使った「計画経営」のフレームはこの図の通りです。

【アタックスの中期経営計画策定・推進支援】

筆者紹介

株式会社アタックス戦略会計社 代表取締役会長 片岡 正輝
1952年生まれ。アタックス税理士法人の前身である公認会計士今井冨夫事務所に入社。現在は、アタックスグループの統括マネージャーとして、広範囲な知識と豊かな経験という両輪を武器に、経営・財務・会計業務を中心に計画経営の推進、経営再構築、事業承継等のコンサルティング業務に従事、経営者の参謀役として絶大なる信頼を得ている。
片岡正輝の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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