“副業”は是か否か!「働き方」の常識が変わる!

副業兼業

多くの会社では副業、兼業を禁止しています。
普段は特に疑問を抱かない一般的、常識的な考え方ですが、最近はこの常識に変化があるようです。

日経新聞の報道によると、政府の経済財政諮問会議の民間議員は、会社員の副業を促進するように政府と経済界に要請する方針を固めました。

まるで時代を先取りするように、ロート製薬では週末や終業後に、他社やNPO法人等で収入を得ることを許可する副業制度の4月導入を決めています。

一昔前では考えられない動きです。
事実、中小企業庁の調査結果では、規程等で副業を認めている企業は日本全体の3.8%しか存在しません。

従来から企業の就業規則には、副業・兼業を禁止する文章が記載されています。

社員は、副業をすることによる懲戒処分を恐れ、必要に迫られてアルバイトをするときは「会社に黙って」行うのが常でした。

会社が副業を禁止する理由は主に下記の3点を防止するためです。
(1) 本業が疎かになる・集中力が低下する
(2) ダブルワークによる疲労・ストレスで健康が害される
(3) (1)(2)の結果として労働災害が発生する

確かに労働集約型の業務が中心の時代には納得できる理由でしょう。
しかし、情報処理技術が発達した今、単純作業を中心に業務時間は大きく短縮されました。

一方で、年間労働時間短縮の動きから週休二日制が当たり前の世の中になり、今なお国民の休日は増えています。

味の素では所定労働時間を1日20分短縮し7時間15分にすると発表し労働時間の短縮を更に推し進めています。

このような動きはあるものの、日本の労働生産性は、OECD(経済協力開発機構)加盟国34ヶ国の内、21位というのが現実であり、更なる生産性向上が求められています。

その救世主となるのが、AI(人工知能)であり、今後我々の仕事は機械やロボットにどんどん置き換えられていくことでしょう。

副業問題に話題を戻すと、政府としては、人口減少時代における労働力確保を目的として副業を検討しているようです。

しかしこれは、「人口減少への対症療法として2倍働きなさい」というメッセージにも受け取れます。

一方で生産性向上が求められ、その結果生まれた時間で副業を、というのも考えてみればおかしな話です。

会社としても、社員の会社への帰属意識やチームワークの低下が懸念されメリットを感じないという意見が大半でしょう。

しかし、前述のロート製薬が導入する副業許可制度の目的は、自社以外の経験によって視野を広げ、その知見を会社に持ち寄ることにより更なる成長を目指すというものです。

非常にポジティブで建設的です。
副業許可制度を建設的に、自社に取り入れるためには、ロート製薬の社員の様に、「自分たちの会社である」との意識を持っていることが前提となりますが、社会の変化と共に、これまでの常識が常識でなくなる現象が各所で起きています。

しかしそのなかで大切なことは、会社としてそれをどのような考え方で取り入れ、経営に活かしていくかだと思います。

ますます、「働き方」に対する経営者の価値観、判断軸が試される時代になってきたことを実感しています。

アタックスグループは、人財採用基準設定から人財教育、人事制度設計・運用に関して、クライアントの皆様の顕在的・潜在的課題の解決を実現できるよう、サポートさせて頂きます。まずは無料相談をご利用ください。

筆者紹介

株式会社アタックス・ヒューマン・コンサルティング 取締役 永田 健二
1999年 静岡大学卒。中期経営計画策定支援、組織風土分析支援、人事制度構築支援、人事制度運用支援などに従事。新入社員研修、中堅社員研修、管理者研修、各種個別研修など研修講師としても活躍中。
永田健二の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

LINEで送る
Pocket

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コラム執筆:アタックスグループ
アタックス税理士法人
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング
株式会社アタックス・ヒューマン・コンサルティング
株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ
株式会社アタックス・エッジ・コンサルティング
株式会社アタックス戦略会計社
株式会社日本話し方センター

カテゴリー

話題をチェック!

  1. 財務省が12月2日に発表した2019年7~9月期の法人企業統計によりますと、金融業・保険業を除く全産…
  2. 規模の大小を問わず、企業の存続・成長のために取り組むべき課題となったデジタルトランスフォーメーション…
  3. 働き方改革による、残業規制、同一労働同一賃金、最低賃金の引上げ・・・等々、 単純に捉えれば、これら…
ページ上部へ戻る