後継者育成のポイント | アタックス税理士法人

後継者育成のポイント

後継者が決まったら、次はいかにして一人前の社長に育てるかという課題が出てきます。

最終的には、実際に経営に携わる場を与えてチャレンジさせることしか途はないのですが、若い後継者の場合には、そうした経営の場に出る前にやるべきことも含めて計画的に進めていくことが効果的です。

他社経験を積む

後継者がまだ若くて、社会人経験がまったくない場合には、まず、他社経験を積むことからスタートしたほうが良いでしょう。

社会人経験のない後継者をいきなり自社に入れてしまうと、未熟な経験からくる非常識な発言や行動が原因で失敗する可能性が高くなります。

また、他社で経験を積む場合、できれば、自社よりも少し規模の大きい会社のほうが、何かにつけてその経験が活きてくる可能性があります。

他社で獲得した人脈や、自社にない技術やノウハウが身に付いて、将来の自社における経営革新のリーダーシップを発揮していくことも可能になります。

このような他社で経験を積む期間は、それほど長くなくてもいいと思います。

3年から5年社会人経験を積んで、自社に20代後半から30代前半に入社するのがベストではないでしょうか。

セミナーや勉強会を活用する

社外で開催している各種セミナーや勉強会に参加させることも後継者育成の方法の一つです。

できれば同じ境遇、すなわち後継者が多く参加しているようなセミナー等を選んで参加すると良いと思います。

社内では、どうしても次期社長として見られてしまうため、周りも遠慮がちに接してしまうケースもあると思います。

セミナーや勉強会、特に後継者中心のものであれば、同じように経営者の途を進もうとしている人から刺激を受けることもありますし、そこでの出会いが将来の人脈の一つにもなります。

また、こうした勉強会での多くの実例から、経営者に必要な知識と知恵を有効に獲得することができるはずです。

各部門で現場経験を積む

後継者が、自社に入社後、現場経験がまだ不十分であれば、一定の年数、現場経験を積んだほうがよいと思います。

現場経験を積む中で、その仕事に徹底的にのめり込み、社長になったとき必要不可欠な現場感覚を身につけることができます。

特に、中堅中小企業のオーナー社長は、自社の現場をよく知ることで強いリーダーシップを発揮できるのです。

最初の現場経験が終われば、また別の現場にチャレンジするなど、自社の主要セクションを順番に経験することも良いでしょう。

特に会社における重点部門はしっかり経験しておくべきです。
そうすることで、社内の誰よりも深く理解できるようになり、後継者自らが先頭に立って仕事ができるようになります。

子会社等を任せる

自社の経営を委譲する前に、子会社等の経営を任せてみるのも一手です。

事業規模は小さくても、会社が持つあらゆる機能に責任を持つ形で経営することは大変なことです。

子会社等を任せることで自然と社長としての自覚が生まれ、社長の資質が磨かれていくことになると思います。

ある意味では、現社長が後継者に課す経営者資格試験でしょうし、多少の失敗があってもいい薬になるに違いありません。

あとは、その経験を活かして、後継者自身、自分に足りない点を見極め、その後の成長につなげることができればそれで十分なのです。

経営企画を任せる

後継者が十分な経験を積み、社内から一定の評価を得たら、いよいよ具体的に経営承継を進めていきます。

できれば、想定する組織図に「経営企画室」を設置して、後継者に経営企画室長のポストを与え、現社長が担っている経営機能の一部を移します

経営企画として最も重要な仕事は、環境変化に対応する経営戦略の立案と推進です。

外部環境と内部環境を分析したうえで、中長期の経営計画を立案し、各部門のリーダーを指導しながら経営計画を実現していくのです。

経営企画の仕事は現場から離れているように見えるかもしれませんが、むしろ現場のことをよく理解していなければできない業務です。

さらには、新商品開発、設備投資計画、人財採用計画、そして資金調達計画まで手がける必要があります。

また、取締役会、幹部会議などの重要な会議の運営をコントロールする役目を担う場合もあります。  

 

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