新型コロナウイルス感染症対策としての中小企業支援策の状況【2020年4月2日10:00時点】

新型コロナウイルス感染症

引き続き新型コロナウイルスによる感染被害の拡大がとまりません。
感染により亡くなられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、感染された方、影響を受けているすべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。

日本でも毎日のように感染された方々が増加しており、今後の拡大が懸念されていますが、それに加えて日本経済にも大きなマイナスの影響が懸念されています。

来日観光客の減少や、出張・会議などの自粛、イベントの延期・中止などの消費の縮小、また中国における生産活動の縮小や物流の停滞の影響も大きく、その経済損失は計り知れないものがあります。

今後の状況によっては、企業経営へのマイナスの影響は必至であるものと考えられることから、今回は、新型コロナウイルス対策としての中小企業支援策をまとめました。

今後、こちらの情報は随時更新してまいります。お役に立てて頂ければ幸いです。

1.支援策のタイプ

2020年4月2日10:00時点において発表されている中小企業の支援策のタイプは以下の通りです。

2.資金繰り支援(貸付・保証)

新型コロナウイルス感染症対策として下記の通り制度の拡充ないし新設が実施されております。

制度 概要
信用保証協会 ▼セーフティネット保証制度
4号(100%保証)
5号(80%保証)
※5号は指定業種あり
別枠で最大2.8億
前年同月からの売上減少(20%以上、5号指定業種は5%以上)や仕入価格の高騰(20%以上)について対応
参照:中小企業庁HP
▼危機関連保証(100%保証)
商工中金及び日本政策投資銀行を通じて更なる別枠で2.8億円
上段と合わせて最大5.6億円の信用保証枠
前年同月からの売上減少(15%以上)
参照:経済産業省HP(P.6)
日本政策金融公庫 ▼経営環境変化対応資金
国民事業 最大48百万円
中小事業 最大7.2億円
社会的な要因などにより(一時的な売上の減少等の悪化を来しており)企業維持上緊急に必要な設備資金及び経営基盤の強化を図るために必要な長期運転資金に対応
参照:日本政策金融公庫HP
▼無利子・無担保融資
新型コロナウイルス感染症特別貸付

国民事業 最大0.6億円
中小事業 最大3億円
前年同月からの売上減少(5%以上)
設備資金20年以内、運転資金15年以内(共に据置5年以内)
一定の要件で利息引き下げ+利子補給制度の併用で当初3年実質無利子
補給上限は中小事業1億円、国民事業0.3億円
参照:経済産業省HP(P.7)
日本政策金融公庫HP
▼無利子・無担保融資
生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付

国民事業・中小事業
共に別枠0.6億円
生活衛生関係事業が対象
生活衛生関係事業で前年同月からの売上減少(5%以上)
設備資金20年以内、運転資金15年以内(共に据置5年以内)
一定の要件で利息引き下げ+利子補給制度の併用で当初3年実質無利子
補給上限は0.3億円
参照:経済産業省HP(P.13)日本政策金融公庫HP
▼新型コロナウイルス対策衛経
生活衛生改善貸付の金利引き下げ

国民事業・中小事業
共に別枠0.1億円
生活衛生関係事業が対象
生活衛生同業組合の経営指導を受けている生活衛生関係事業者のうち小規模事業者で前年同月からの売上減少(5%以上)当初3年通常の貸付金利1.21%から▲0.9%引き下げ
加えて設備資金(3年へ)運転資金(5年へ)共に据置期間を延長
参照:経済産業省HP(P.16)、日本政策金融公庫HP
▼新型コロナウイルスマル経融資
最大0.1億円
当初3年間、利率1.2%から0.9%引き下げ
前年同月からの売上減少(5%以上)
参照:経済産業省HP(P.10)
▼衛生環境激変特別貸付
国民事業(旅館業最大3千万円、飲食店営業及び喫茶店営業1千万円)
感染症の発生による一時的な業況悪化へ対応前年又は前々年同期からの10%以上の売上減少
参照:日本政策金融公庫HP
▼海外展開・事業再編資金
国民事業 最大72百万円
中小事業 最大14.4億円
経済構造変化に対応するための海外展開、事業再編(移転・廃止を含む)や海外事業の業況悪化への対応資金
参照:日本政策金融公庫HP
商工中金 セーフティネット関連資金
限度の定めなし
経営相談窓口設置
感染症による経営・資金繰り等に影響を受けた事業者が必要とする設備・運転資金
参照:商工中金HP
新型コロナウイルス感染症特別貸付
(中小企業向け)
最大3億円
前年同月からの売上減少(5%以上)
設備資金20年以内、運転資金15年以内(共に据置5年以内)
一定の要件で利息引き下げ+利子補給制度の併用で当初3年実質無利子
利子補給上限は1億円
参照:商工中金HP
新型コロナウイルス感染症特別貸付
(中堅企業向け)
限度の定めなし
新型コロナウイルス感染症の影響により直近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期比5%以上減少した場合の設備・運転資金
参照:商工中金HP
地方自治体
(右記は東京都/同様の制度の有無は各自治体に確認ください)
新型コロナウイルス感染症対応緊急融資
最大2.8億円(組合は4.8億円)
その他既存融資制度の要件緩和、金融機関へのあっせん事業あり
中小企業者等特別相談窓口設置/専門家派遣あり/最近3か月間の売上実績又は今後3か月間の売上見込がR元年12月以前の同期比較5%以上減少している場合の設備・運転資金
参照:東京都HP
商工会議所
(R2/3/9現在 函館商工会議所のみ)
新型コロナウイルス対策融資「利子補給制度」
1%、上限10万円
会員企業が北海道、函館市、日本政策金融公庫の「運転資金」の制度融資に申し込み後、商工会議所が斡旋・推薦した場合
参照:函館商工会議所HP

信用保証協会

セーフティネット保証制度4号・5号
【制度】
4号(100%保証)
5号(80%保証)※5号は指定業種あり
別枠で最大2.8億

【概要】
前年同月からの売上減少(20%以上、5号指定業種は5%以上)や仕入価格の高騰(20%以上)について対応

【参照】
中小企業庁HP

危機関連保証
【制度】
100%保証
商工中金及び日本政策投資銀行を通じて更なる別枠で2.8億円
上記と合わせて最大5.6億円の信用保証枠

【概要】
前年同月からの売上減少(15%以上)

【参照】
経済産業省HP(P.6)

日本政策金融公庫

▼経営環境変化対応資金
【制度】
国民事業最大 48百万円
中小事業最大 7.2億円

【概要】
社会的な要因などにより(一時的な売上の減少等の悪化を来しており)企業維持上緊急に必要な設備資金及び経営基盤の強化を図るために必要な長期運転資金に対応

【参照】
日本政策金融公庫HP

▼無利子・無担保融資
新型コロナウイルス感染症特別貸付

【制度】
国民事業最大 0.6億円
中小事業最大 3億円

【概要】
前年同月からの売上減少(5%以上)
設備資金20年以内、運転資金15年以内(共に据置5年以内)
一定の要件で利息引き下げ+利子補給制度の併用で当初3年実質無利子
補給上限は中小事業1億円、国民事業0.3億円

【参照】
経済産業省HP(P.7)日本政策金融公庫HP

▼無利子・無担保融資
生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付

【制度】
国民事業・中小事業
共に別枠0.6億円
生活衛生関係事業が対象

【概要】
生活衛生関係事業で前年同月からの売上減少(5%以上)
設備資金20年以内、運転資金15年以内(共に据置5年以内)
一定の要件で利息引き下げ+利子補給制度の併用で当初3年実質無利子
補給上限は0.3億円

【参照】
経済産業省HP(P.13)日本政策金融公庫HP

▼新型コロナウイルス対策衛経
生活衛生改善貸付の金利引き下げ

【制度】
国民事業・中小事業
共に別枠0.1億円
生活衛生関係事業が対象

【概要】
生活衛生同業組合の経営指導を受けている生活衛生関係事業者のうち小規模事業者で前年同月からの売上減少(5%以上)当初3年通常の貸付金利1.21%から▲0.9%引き下げ
加えて設備資金(3年へ)運転資金(5年へ)共に据置期間を延長

【参照】
経済産業省HP(P.16)日本政策金融公庫HP

▼新型コロナウイルスマル経融資
【制度】
最大0.1億円
当初3年間、利率1.2%から0.9%引き下げ

【概要】
前年同月からの売上減少(5%以上)

【参照】
経済産業省HP(P.10)

▼衛生環境激変特別貸付
【制度】
国民事業(旅館業最大3千万円、飲食店営業及び喫茶店営業1千万円)

【概要】
感染症の発生による一時的な業況悪化へ対応前年又は前々年同期からの10%以上の売上減少

【参照】
日本政策金融公庫HP

▼海外展開・事業再編資金
【制度】
国民事業 最大72百万円
中小事業 最大14.4億円

【概要】
経済構造変化に対応するための海外展開、事業再編(移転・廃止を含む)や海外事業の業況悪化への対応資金

【参照】
日本政策金融公庫HP

商工中金

▼セーフティネット関連
【制度】
資金限度の定めなし

【概要】
経営相談窓口設置
感染症による経営・資金繰り等に影響を受けた事業者が必要とする設備・運転資金

【参照】
商工中金HP

▼新型コロナウイルス感染症特別貸付(中小企業向け)
【制度】
最大3億円

【概要】
前年同月からの売上減少(5%以上)
設備資金20年以内、運転資金15年以内(共に据置5年以内)
一定の要件で利息引き下げ+利子補給制度の併用で当初3年実質無利子
利子補給上限は1億円

【参照】
商工中金HP

▼新型コロナウイルス感染症特別貸付(中堅企業向け)
【制度】
限度の定めなし

【概要】
新型コロナウイルス感染症の影響により直近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期比5%以上減少した場合の設備・運転資金

【参照】
商工中金HP

地方自治体

※例として東京都(同様の制度の有無は各自治体に確認ください。)

【制度】
新型コロナウイルス感染症対応緊急融資最大2.8億円(組合は4.8億円)
その他既存融資制度の要件緩和、金融機関へのあっせん事業あり

【概要】
中小企業者等特別相談窓口設置/専門家派遣あり/最近3か月間の売上実績又は今後3か月間の売上見込がR元年12月以前の同期比較5%以上減少している場合の設備・運転資金

【参照】
東京都HP

商工会議所

※R2/3/9現在函館商工会議所のみ

【制度】
新型コロナウイルス対策融資「利子補給制度」1%、上限10万円

【概要】
会員企業が北海道、函館市、日本政策金融公庫の「運転資金」の制度融資に申し込み後、商工会議所が斡旋・推薦した場合

【参照】
函館商工会議所HP

3.助成金による支援

①雇用調整助成金(特例措置/厚生労働省HP

景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成されます。

以下のような経営環境の悪化については経済上の理由に当たり、それによって事業活動が縮小して休業等を行った場合は助成対象となります。

(経済上の理由例)
▼取引先が新型コロナウイルス感染症の影響を受けて事業活動を縮小した結果、受注量が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
▼国や自治体等からの市民活動の自粛要請の影響により、外出等が自粛され客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。
▼風評被害により観光客の予約のキャンセルが相次ぎ、これに伴い客数が減ったために事業活動が縮小してしまった場合。

【助成内容】
受給額は、休業を実施した場合、事業主が支払った休業手当負担額、教育訓練を実施した場合、賃金負担額の相当額に次の(1)の助成率を乗じた額です。ただし教育訓練を行った場合は、これに(2)の額が加算されます。(ただし受給額の計算に当たっては、1人1日あたり8,330円を上限とするなど、いくつかの基準があります。)

休業・教育訓練の場合、その初日から1年の間に最大100日分、3年の間に最大150日分(+下記「緊急対応期間」分)受給できます。出向の場合は最長1年の出向期間中受給できます。

※2020年4月1日から6月30日までの「緊急対応期間」については雇用保険被保険者でない労働者の休業も助成金の対象に含め、助成率の引き上げ(中小4/5、大企業2/3。解雇等を行わない場合は中小9/10、大企業3/4)が行われます。
(参照:厚生労働省HP「特例措置の拡大」

助成内容と受給できる金額 中小企業 中小企業以外
(1)休業を実施した場合の休業手当または教育訓練を実施した場合の賃金相当額、出向を行った場合の出向元事業主の負担額に対する助成(率)
※対象労働者1人あたり8,330円が上限です。
2/3 1/2
(2)教育訓練を実施したときの加算(額) (1人1日当たり)1,200円

【助成内容と受給できる金額】
(1)休業を実施した場合の休業手当または教育訓練を実施した場合の賃金相当額、出向を行った場合の出向元事業主の負担額に対する助成(率)
※対象労働者1人あたり8,330円が上限です。
●中小企業 2/3
●中小企業以外 1/2

(2)教育訓練を実施したときの加算(額)
●全企業 (1人1日当たり)1,200円

②有給休暇取得支援助成金(厚生労働省HP

下記の子の世話を行うことが必要となった労働者に対し、労働基準法上の年次有給休暇とは別途、有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主に対して助成金が支給されます。

助成内容と受給できる金額 大企業・中小企業
新型コロナウイルス感染拡大防止策として、臨時休業した小学校等(※)に通う子、風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子
※小学校等:小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
※対象労働者1人あたり8,330円が上限です。
休暇中に支払った賃金相当額 × 10/10

※適用日:令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇。

【助成内容と受給できる金額】
新型コロナウイルス感染拡大防止策として、臨時休業した小学校等(※)に通う子、風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある、小学校等に通う子
※小学校等:小学校、義務教育学校(小学校課程のみ)、特別支援学校(高校まで)、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
※対象労働者1人あたり8,330円が上限です。

【大企業・中小企業】
休暇中に支払った賃金相当額 × 10/10
※適用日:令和2年2月27日~3月31日の間に取得した休暇。

③ベビーシッター派遣事業補助増額(令和2年3月限定/内閣府HPコロナ対応

内閣府の企業主導型ベビーシッター利用者支援事業における「ベビーシッター派遣事業」につき、割引券は、1日(回)対象児童1人につき1枚、1家庭につき1か月当たり24 枚(最大5万2800円)まで使用できるものとされているところ、新型コロナウイルス感染症対策のため小学校等において臨時休業が行われること等を踏まえた特例措置として、令和2年3月に限り、1日(回)対象児童1人につき複数枚使用できることとし、かつ、1家庭につき 1 か月当たり120枚まで(最大26万4000円まで)拡大使用できるようになります。

4.補助事業支援

①ものづくり・商業・サービス補助(経済産業省HP

新製品・サービス開発や生産プロセス改善等のための設備投資等を支援。

【対象】 中小企業・小規模事業者 等
【補助上限】 原則1,000万円
【補助率】 中小1/2 小規模2/3
【想定される活用例】
▼部品の調達が困難となり、自社で部品の内製化を図るために設備投資を行う
▼感染症の影響を受けている取引先から新たな部品供給要請を受けて、生産ラインを新設・増強する
▼中国の自社工場が操業停止し、国内に拠点を移転する

②持続化補助(経済産業省HP

小規模事業者の販路開拓等のための取組を支援。

【対象】 小規模事業者 等
【補助額】 ~50万円
【補助率】 2/3
【想定される活用例】
▼小売店が、インバウンド需要の減少を踏まえ、店舗販売の縮小を補うべくインターネット販売を強化する等、ビジネスモデル転換を図る
▼旅館が、自動受付機を導入し、省人化する

③IT導入補助(経済産業省HP

事業継続性確保の観点から、ITツール導入による業務効率化等を支援。

【対象】 中小企業・小規模事業者 等
【補助額】 30~450万円
【補助率】 1/2
【想定される活用例】
▼在宅勤務制度を新たに導入するため、業務効率化ツールと共にテレワークツールを導入する

④テレワーク関連

■厚生労働省(厚生労働省HP
【対象】 中小企業・小規模事業者 等
【補助額】~100万円
【補助率】 1/2
【想定される活用例】
▼テレワーク用通信機器の導入、就業規則・労使協定等の策定・変更

■東京しごと財団(東京しごと財団HP
【対象】 都が実施する2020TDM推進PJに参加している中小企業・小規模事業者
【補助額】~250万円
【補助率】 10/10
【想定される活用例】
▼機器等の購入費、業務委託料、クラウドサービス等ツール利用料ほか

5.税金・社会保険料・光熱費等の支払猶予支援援


①国税の納税猶予(参照:国税庁HP
②地方税の納税猶予(参照:経済産業省HP P.37
③厚生年金保険料等の猶予制度(参照:経済産業省HP P.34
④電気・ガス料金の支払い期日の猶予(参照:経済産業省HP P.38

個別の制度詳細につきましては担当省庁や企業・団体のWEBサイトをご確認頂き、個別にお問い合わせを頂ければと思います。

なお、各制度は実施時期が決まっているものもあり、状況は時々刻々と変動しています。なるべく早期の対応をお勧めいたします。

※都度情報を更新してまいります。
※本記事は、2020年4月2日10:00現在の情報です。
参照先:経済産業省パンフレット

筆者紹介

株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 執行役員
税理士 浦井 耕
TFP(現山田)コンサルティンググループ、中小会計事務所を経て株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティングへ入社。ハンズオンを含む管理制度構築支援や多数の企業再生支援に従事。2011年の東日本大震災以降は特に宮城県内の被災企業の再生支援を多く手掛ける。
浦井 耕の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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