経営者の皆様は、いろいろな会社の情報を的確に掴み、 経営判断されていると思います。 特に、情報の中で数字に関するものは客観的で、誰が見ても1は1なので、全社で共有すべき大変重要な経営情報です。

経営情報としての数字の中で、経営指標とよばれるものがありますが、今回は「付加価値」について考えてみたいと思います。

会社の業績を見る上で、会社として重要な数値や指標があります。それは会社によって異なる場合があるので、自社にとって重要な数値を追いかけていただくと、業績向上に繋がると考えます。

今回、取り上げる付加価値は、どの会社も追及していただきたい数値です。
付加価値は、ご存知のとおり、売上から変動費を差し引いた金額をいいます。卸売業や小売業は売上総利益と付加価値は同じすが、製造業や建設業は財務会計の損益計算書には表れない数値になります。

経営として数字を追いかける場合は、付加価値額でも付加価値率でもかまいません。会社にとって、担当される方々が理解しやすく対策が打ちやすい方を選んでください。

当然、付加価値額をどう増やすか、付加価値率をどう良くするか、を考え行動することになります。
まず業績管理上、付加価値の見える決算書を活用する必要があります。特に、製造業や建設業は、税務申告に使う決算書では役に立たないので、損益計算書を組み替えます。

売上総利益を算出する「売上原価」の中に、変動費と固定費が混在している業種は、コスト構造を明確にするためです。

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私は損益計算書に表される利益で一番重要なのは「売上総利益」だと考えています。
もちろん、経常利益は重要ですが、何といっても、会社の利益の源泉は「売上総利益」だからです。そして、その売上総利益の源泉が「付加価値」なのです(製造業・建設業)。

私は、クライアントの経営会議に出席する機会が多いのですが、業績を検討する場で付加価値率に常に着目しています。付加価値率が計画や前月(前年同月)よりも実績が低いときは、なぜそうなったのかを担当者にお尋ねします。かなりクドくお尋ねします。
なぜなら、申し上げたとおり、付加価値は利益の源泉ですから、付加価値率の変動は最終利益に与える影響が大変大きいからです。

売上高経常利益率を考えてみてください。10%もあるような超優良企業は別ですが、通常は2~3%です。したがって、もし付加価値率が1%下がったら最終の利益率は計画の半分から3分の2になってしまうのです。

では、付加価値率を上げるにはどうすればよいのでしょうか?
 (1) 商品単価をあげて売る
 (2) 材料や外注等変動費の単価を下げる
 (3) 材料や外注等変動費の無駄をなくす

以上の3つの方法について具体的にやることを決めて実直にやりきるしかありません。(1)は、この厳しい環境下では難しいことなので、(2)と(3)に取り組んでいただくことになると思います。

特に、(3)は徹底的に取り組まれている会社は少ないと感じています。不良品への対策や作業効率をあげて外注を減らすなど、自社の取り組みによって改善できる(3)への取り組みを強化して、付加価値率を向上させ、最終利益を計画通り達成いただきたいと願っています。

筆者紹介

株式会社アタックス戦略会計社 代表取締役会長 片岡 正輝
1952年生まれ。アタックス税理士法人の前身である公認会計士今井冨夫事務所に入社。現在は、アタックスグループの統括マネージャーとして、広範囲な知識と豊かな経験という両輪を武器に、経営・財務・会計業務を中心に計画経営の推進、経営再構築、事業承継等のコンサルティング業務に従事、経営者の参謀役として絶大なる信頼を得ている。
片岡正輝の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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