先行指標により将来を見通す~高い利回りを出すために

最近「年間目標利益達成に対して、実績はほぼ計画通りに推移しているが、今後の不透明感が高く、年間目標利益を達成できるかどうかがとても不安である」とおっしゃる経営者の方が多くなってきています。

これは、月次実績業績の結果指標のみでは、将来の経営のコントロールが困難な時代となっている証左であり、「今後、何が起こるのか」ということがわかる先行指標を明確にすることが重要であると考えます。

この先行指標に関しては、経営者が何らかの変化(違和感)を感じ取っている指標を管理することが重要であり、実際に、経営者の多くが、何らかの変化を感じとっておられます。

例えば、年間利益目標の達成に不安を感じている経営者にヒアリングをした結果、不安の理由は以下の通りでした。

A社:定番商品の在庫が多くなってきている
B社:引き合いはあるが、得意先の都合により受注決定までの時間が長くなっている

この理由に対する各社の先行指標は、A社「定番商品の在庫回転日数」、B社「引き合いから受注までの日数」となり、両社とも過去に業績が悪くなったときは、この指標が悪化していた可能性が高いというものでした。

経営者の最大の役割は、「将来をどうして行くのか」ということにあり、そのためには、経営の現場で起きている変化を見逃さないことが大切です。

この変化の把握方法として、ある多店舗展開している経営者は、各店長が提出する日報の、事実である業績と今後の対策を記述する店長のコメントとの間に違和感がないか、チェックしています。

違和感があった場合は、過去の経験から店舗業績が悪くなる可能性が高いため、その店舗の改善に即時に着手しており、それによって、高い業績を維持しています。

将来を完全に見通すことは不可能ですが、現在の変化を捉え、将来を見通そうとする意思は、今後の経営には不可欠であり、その際に、先行指標は初期警告を提供する重要なものであり、先行き不透明な時代の経営において、先行指標の設定は不可欠なものであると考えます。

筆者紹介

株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 取締役 錦見 直樹
1987年 富山大学卒。月次決算制度を中心とした業績管理制度の構築や経理に関する業務改善指導を中心としたコンサルティング業務に従事。グループ7社を有す中小企業の経理・経営企画部門出向中に培った豊富な経理実務経験を武器に、経営者、経理責任者の参謀役として活躍中。
錦見直樹の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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