伊原 和也 | アタックス・ビジネス・コンサルティング

伊原 和也

いはら かずや IHARA Kazuya
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 執行役員
中小企業診断士
大手ノンバンクを経てアタックスに入社。中堅中小企業を中心に企業再生支援、M&A支援、中期経営計画策定支援および株式公開支援等を中心にプロジェクトマネージャーとして活躍中。

略歴

1973年
千葉県柏市生まれ
1996年
武蔵大学経済学部卒業
2002年
株式会社アタックス入社
2010年
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 取締役 就任
2012年
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 執行役員 就任

業務歴

企業再生支援

業種を問わず年商数億円から100億円未満の企業を中心に再生をサポートしており、幅広い経営知識、会計知識及び金融取引の知識で再生企業、金融機関及び公的調整機関等から高い評価を得ている。

M&Aサポート

事業内容をきちんと理解したうえでの買収リスクの洗い出しや株式価値評価等で、数多くのM&Aのサポートを実施している。

経理業務改善

業種を問わず年商数十億円から数百億円未満の企業を中心に、経理業務の問題点の抽出、改善案の提案、業務手順書等のマニュアル整備等を担い、クライアント企業から厚い信頼を得ている。

著書・寄稿等

事業再構築のM&A実務(共著) 中央経済社 2012年4月

インタビュー

伊原さんのキャリアヒストリーをお聞かせください。

大学卒業後、上場している大手ノンバンクに就職し、5年間営業職をしていました。

そこでもっと中堅中小企業の役に立つ仕事がしたいと思い中小企業診断士の資格を取得し、アタックスに転職しました。

当社に入社してから約20年が経過しましたが、その間、企業再生、M&Aのアドバイザリー業務、中長期経営計画の策定、経理業務改善等多様な仕事に携わってきました。特に、企業再生の分野の経験が多かったです。

ただ単に利害関係者に説明するための資料を作成するのではなく、真に顧客によくなってもらうために自分にどのような価値が提供できるのかを追究するなかで、計数を用いて問題点を正しく分析すること、その真因となる経営管理面の課題を明確にすること、それを利害関係者に理解してもらうために徹底的に話をすることを心掛けており、その点が私の強みになっていると思います。

お客様からどのような悩み、相談が多いのでしょうか?

企業再生の仕事に携わらせていただく機会が多いため、どうしたら業績を改善できるかという相談を受けることは当然ですが、社員の方々の行動をどう変えていけばいいのかといった悩みも多い気がします。

そのような場合には、社員の方々を動機付けするためにどう説明したら効果的なのかを経営者の方と一緒に考え、一緒に説明をして理解を得ていくことをさせていただいたりしています。

伊原さんの仕事をする上での大切にしていることはどのようなことでしょうか

相手の納得感です。
どんなにいい分析を実施し、どんなにいい解決策を提示し、どんなにいいプレゼンテーションをしても、顧客企業の行動が変わらなければ我々の価値はないと思っています。

そのため、時には一緒に食事をさせていただく等で人間関係を構築したりしながら、日々の業務をさせていただいています。

今までの成功事例をお聞きしたいと思います。

対象会社はとある製品のメーカーです。

この会社は海外の廉価な製品が流入する中で数量を確保するために値下げをして不採算な販売を行い、億単位の赤字を数年間計上している状況でした。金融機関への返済をリスケジュールしている状況であり資金繰りも厳しく、早期の収益性の改善が必要な状況でした。

支援する前は得意先別や製品別の採算がよくわかっていない状態であったため、まずは簡便的な原価計算を実施し、得意先別や製品別の採算状況の分析を行いました。

すると、儲かっている得意先や製品もあればそうでない得意先や製品もあり、その要因をさらに分析すると、対象会社のスペックの高い製品の価値を認めてくれる顧客とそうでない顧客がいることがわかりました。

これらの内容から、対象会社の製品の価値を認めてくれる顧客とだけ取引をし、その販売量にまで生産能力を落とすことで収益を改善できることがわかりました。

ただ、改善の方向性は出てきたものの、リストラクチャリングについて従業員が納得してくれるか心配だという声が取締役からでてきました。

そのため、現場のキーマンとなる中間管理者層の方を巻き込んで、改めて経営計画を策定することにしました。

現場の中間管理者層と一緒に、海外の廉価な製品が流入しているという外部環境の変化や当社の高いスペックの製品の強み等を踏まえて、事業を残していくためにはリストラクチャリングが必要だという納得感を得て、実行に移してまいりました。

中間管理者層の方々と一緒に議論させていただいた経営計画が完成した際には、参加いただいた中間管理者層の方から、「このタイミングで会社の現状がわかって本当によかった」、「不退転の決意でこの計画をやり抜く」といった心強い言葉が得られ、非常に感動したことを記憶しています。

結果として、生産能力の削減による固定費の削減と、対象会社の価値を認めてくれる顧客への適正価格への値上げ交渉の実施により業績は急回復し、翌年からは億単位の黒字を計上するまでに改善しました。

改めて、本当に価値のあるコンサルティングをするためには、それを実行する社員の方々の腹落ちが重要であると痛感させられた出来事でした。

最後に一言お願いします。

何を改善すべきなのか、それをどう従業員の方々につたえるべきなのか、一緒に考えていけたらと思っています。

伊原の得意領域

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