ドイツの働き方改革に学ぶ【190号】

ドイツの働き方改革に学ぶ【190号】

今、日本の企業は働き方改革に向け動き出しているが、その先進国の1つはドイツである。例えば、ドイツの労働時間等に関する法律・規則の一部を見ると

①1日の労働時間は残業を含め10時間以内とすること
②6か月平均の労働時間は1日、8時間以内とすること
③労働時間貯蓄制度があり、残業分は別の日に早退可とすること
④有給休暇は完全取得すること
⑤病気による休暇は別途法律で定める
⑥部下の有給休暇消化率は上司の評価項目にすること

等となっている。

ちなみに、ドイツの労働者の年間平均残業時間は52時間。月平均では3.78時間である。

いやはや、驚くべき働き方改革が進んだ国である。

こういうと、24時間操業が常態化している、コンビニエンスストアをはじめ、小売店はどうなっているんだ…、と疑問に思う人がいると思われる。それも納得である。

ちなみに、ドイツでは「閉店法」という法律があるが、これを見ると、

①日曜日・祝日は、外食産業や遊楽産業等を除き営業禁止
②平日・土曜日の営業時間は朝6時から夜20時まで

となっている。このため、ドイツ人の大半は、土曜日や平日の夜に1週間分をまとめ買いするのだという。

ドイツの労働者1人当たり年間労働時間は1,371時間、一方、日本のそれは1,719時間である。またドイツの年間休日付与日数は145日であるが、日本のそれは137日である。

さらに言うと、ドイツの労働者の平均時間給は3,570円であるが、日本のそれは2,300円である。それでいて、時間当たり労働生産性はドイツの66ドルに対し、日本は42ドルとドイツの64%の水準に過ぎない。

つまり、ドイツは日本よりはるか労働時間が短く、賃金は日本よりはるか高いにもかかわらず、その生産性は1.6倍と高いのである。

その最大の違いは何であろうか。

一言で言えば、ドイツの多くの企業は、世界を相手に値決めのできる経営を行っているが、日本の多くの企業は、狭い市場の中で、値決めのできない経営・コストダウン経営を強いられているからである。

 

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