おおむら夢ファームシュシュ【第161回】

おおむら夢ファームシュシュ【第161回】

おおむら夢ファームシュシュの本部は、長崎空港から車で15分ほど走った大村湾が一望できる小高い丘の上にある。

15,000㎡の空間には、体験農業ができるぶどう畑や、リンゴ畑があるほか、シュシュで栽培されている様々な農産品や、それを加工した各種食品を販売する物産館、さらにはレストランや結婚式場などがある。時代は第六次産業と言われる中、今や長崎県を代表するビジネス農魚体である。

同社の創業年は、今から約20年前の1996年、現社長である山口成美さんをはじめ、地域の若い農業後継者8名が、小規模農家の限界を感じ、所有していたビニールハウスを利活用し、栽培していたイチゴの販売や、イチゴ狩り体験を事業としてスタートしている。

しかし、それだけでは限界を感じた山口さん達は、翌年からは自分たちが生産しているイチゴやぶどう、さらには梨やイチジク等の店売りを続ける一方、地域の農業者から卵や牛乳等を仕入れ、大きさや形で、出荷販売できない果物をジェラートやパン・ケーキに加工して販売するようにした。

それを契機に、店名も「手作りジェラートシュシュ」と変えた。

その後、地元の若手農業者約40名の参加を得て、勉強会や全国各地の先進的なビジネス農業体の視察を頻繁に行った。その成果が、地域の中小農家が大同団結し、魅力度を高める現在のシュシュ構想であった。

しかしながら、その建設には多大の資金がかかるだけでなく、リスクもあり、構想が煮詰まるにつれ、メンバーは減少していき、最後まで残った農業経営者8名で「おおむら夢ファームシュシュ」をスタートしたのである。

ちなみに、シュシュとはフランス語で「お気に入り」という意味である。

同社の創業者は8名の農業経営者であるが、その中核は現社長である山口さんである。同社の今日の隆盛は、正直、山口さんの経営手腕に負うところが大きい。

ちなみに、山口さんは1960年生まれ、地元大村市の出身で、両親はイチゴや梨を生産する専業農家であった。山口さんは大学を卒業後、地元の農協に就職し、そして30歳の時、農協を退職し、両親が従事している農業後継者となった。

定年まで農協に勤務することも考えた時期もあったが、農協職員であった約8年間、他産業を含めた様々な人々との出会いを通じ、「やり方によっては、農業は成長産業になれる・・」と考え、仲間とともにこの事業をスタートしたのである。

努力が実り、今や、シュシュへの年間入込客は県内外を含め約50万人、シュシュの年間売上高も約10億、スタッフも50名を超す規模にまで成長発展している。

 

坂本光司教授への講演依頼はこちらから

一覧に戻る