うやまビューティサロン~スタッフを大切にする美容室【第137回】

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うやまビューティサロン~スタッフを大切にする美容室【第137回】

札幌駅から車で10分ほど走った住宅街の一角に「うやまビューティサロン」という店名の美容室がある。本店他市内に3店舗、その他、北海道神宮内の結婚式場の美容室を預かる。北海道神宮内での美容室運営は、北海道中の美容室の憧れの場所であるが、神宮からのご指名で、決して規模が大きくない当店が一手に引き受けているというから凄い。

その理由は、当店の経営母体である「株式会社ウヤマ」の創業者である宇山照江氏が、愚直一途に美容室を経営されて来たから、といっても過言ではない。

当店の創業は、今から53年前の1962年、東京や札幌市内での厳しい修業の期間を終え、故郷に帰りオープンしている。創業の地は自宅を改造した僅か5坪の店であった。

開店にあたり、「地域社会に貢献する美容室になる」を目標に掲げ、当時はまだ徒弟制度が幅を利かせている中、スタッフの側に立っての賃金制度や福利厚生制度を整備している。

自分自身は修業時代、様々な辛いこと嫌なことを経験しているが、「将来、自分がお店を開店したら、自分が経験した、やって欲しくないこと・言って欲しくないことは決してしない、自分がして欲しかったことをトコトン実行する…」と心に誓ったという。

この間、急成長・急拡大を戒め年輪経営に努め、サービスにあたっては、常に「本日開店の心」で接客対応し続けてきたのである。

当業界は一般的にスタッフの独立志向や職人気質が強く、スタッフ満足度と顧客満足度の両立が難しいと言われる中、当店の経営は見事である。

ではなぜ当店の評価は高いのか。創業者であり現会長の宇山氏を抜きにしては考えられない。そのエピソードを2つだけ紹介しよう。

1つは、経営不振の同業者から継承を相談された折、そのお店の誰をもリストラせず、引き受けたばかりか、店長はそのまま店長として雇用している。そればかりか、その一人は、なんとその後「株式会社ウヤマ」の2代目社長に抜擢されている。

余談ではあるが、2代目社長は、前職の時の部下が、ウヤマで安心して働ける状態を見届けてから、迷惑をかけたくないと独立開業するつもりでいた。しかしながら、分け隔ての無い人事、スタッフを伸ばそうという経営姿勢、宇山社長(当時)の身を粉にした働きぶりや勉学姿勢に感動・感嘆・感嘆し、独立を辞め、勤め上げている。

2つは、宇山社長(当時)の厳しい教育に耐え切れず辞めようとしたスタッフに、タクシー会社のドライバーさんが、車を止め1時間にわたり説得したという話である。

その時、タクシードライバーさんは「〇〇さん、ウヤマを辞めてはだめだよ。あんなに立派な経営者・美容師はいないよ。私は仕事柄、色々な美容室や経営者を知っているが、あの方ほどスタッフの幸せ・成長を考えている人はいない。幸せになりたいなら辞めてはだめだよ…」と諭したという。もちろんこのスタッフも定年まで勤め上げている。

 

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