武蔵境自動車教習所~頑張る自動車教習所【第124回】

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武蔵境自動車教習所~頑張る自動車教習所【第124回】

全国には約1,400ヶ所もの自動車教習所がある。かつては入学者が年間250万人を超えた時もあったが、今やその数は150万人前後の半減化している。その結果、近年では毎年全国各地で数校が廃校しているばかりか、弱肉強食的な合併も加速している。

もとよりその最大の要因は18歳人口の激減と、若者の車離れの拡大である。こうした構造的不況業種といわれる業界ではあるが、顧客の高い支持を集め、成長発展を続ける教習所が全国各地に、少なからず存在する。

その1社が今回紹介する「武蔵境自動車教習所」である。場所は東京駅から中央線で武蔵境駅で下車、そこから徒歩で5分ほど行ったところにある。

社員数は非正規を含め115名、教習所もこの地の1ヶ所だけであるので、業界では中堅企業である。しかしながら、顧客の支持率は極めて高く、業界の全国入学者ランキングは過去10年以上、常にベスト3に入っている。より驚かされるのは、年間入学者数の約半分がここの卒業生からの紹介客という。

もともと当社は、現在のような全国区の魅力的な自動車教習所であったかというと、正直正反対であった。そればかりか、創業期ばかりか、先代の社長が社長になっての数年間は、労働争議に明け暮れた労務倒産をしてもおかしくない程のひどい会社であった。

こうした中、先代社長は誰よりも一生懸命仕事に取り組んできたほか、経営のガラス張り化をはじめ、社員の側に立っての経営を実践し続け、ついには、あれほど労働争議に明け暮れていた全社員の信頼を勝ち取っている。

こうした経営姿勢は4代目社長となった高橋明希社長にも見事に引き継がれているが、そのレベルは一層進化発展している。

当社が評価を受けている経営上の特長は多々あるが、なんといっても三方良しの経営を貫いている点である。つまり「社員良し、顧客良し、地域良し」経営の徹底である。

例えば、当社の入り口を入ればすぐわかることであるが、これが自動車教習所か…、と勘違いするほどの、多様なサービスの存在とハートフルな空間である。「それはまるでホテルのよう…」といっても過言ではない。

また地域社会に対する貢献も見事で、ほぼ毎月、地域住民を対象にした面白イベントを実施している。

ちなみに夏休みに施設の中で開催される「花火大会」の入場者数は1万人をはるか超すほどの盛況ぶりで、今や地域住民の楽しみの1つになっている。加えて言えば、地域社会からの要請を受け、障がい者雇用にも尽力している。

ともあれ、こうしたことが自然にできているのも、社員の採用と育成に多くの時間とコストを投下してきた結果、人柄の良い、感性高い社員が多数育ったからである。

ちなみに当社の社員1人当たりの年間教育訓練費は約30万円である。全ての産業の盛衰は「人財力」であることを見せつけられるいい会社である。

 

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