顧客に支持される感動タクシー【第110回】

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顧客に支持される感動タクシー【第110回】

タクシー業界は万年不況業界などという人もいるが、筆者は決してそうは思わない。というのは、宮城県の「F」タクシー、長野県の「C」タクシー、大分県の「F」タクシー等は、顧客や地域の高い支持を受け、その業績は驚異的だからであるである。

ここではその1社、長野県の「C」タクシーについて少し紹介しよう。まず驚かされるのが、その経営実態である。例えば、当社のタクシーの稼働率はなんと90%以上、しかもその大半は無線配車(予約客)である。また当社のドライバーの平均年収は約400万円、その売上高経常利益率は同業他社の数倍である。

さらに言えば、過去およそ10年間のタクシー乗務員の離職率は実質ゼロである。その実態は、他社が羨むどころか信じがたい好業績を持続しているのである。

その理由は多々あるが、その最大の要因は、当社の理念経営の実践にあるといえる。当社の存在目的である経営理念は「お客様が先・利益は後」とある。つまり、「どんな時でも、どんな場面でも、お客様にとっていちばんいいと思うことをする…」である。

もとより、どんなに立派な経営理念を高らかに掲げても、経営者や社員が理念とは異なる言動をしていたならば、市場の評価は得られない。この点「C」社は、理念経営が見事に実践されているのである。

先般、当社を訪問した折、U会長から心温まる良い話を多く聞くことができた。

その1つは、車椅子のおばあさんの話である。「初めてのお客様から予約電話があり、ご自宅に迎えに行くと、玄関先に電動車いすに乗ったおばあさんがいた。まさか電動車いすに乗っているお客様とは思わず、普通の小型タクシーで出かけた。

しかし、ドライバーは、本社の指示を仰ぐでもなく、直ぐにタクシーのメーターを切り、おばあさんを抱きかかえ、後部座席に座ってもらい、今度は慣れた手つきで電動車いすを分解した。

そして、タクシーを走らせ目的地である診療所に向かった。その距離はなんとワンメーター程度であった。到着すると、ドライバーは、メーターを切り、トランクから先ほど分解した車いすを取り出し、あっという間に元のように組み立てた。

そして、再び、おばあさんを後部座席から抱きかかえ、電動車いすに乗せ、診療所まで付き添い、「後はお願いします…」と、病院関係者に伝え、にこやかにその場所を後にした…」という話であった。

後日談であるが、このドライバーの感動サービスを見ていた多くの人々が、「C」タクシーを電話やメールで称賛したという。

これまた余談であるが、このタクシードライバーは、このことをこれ見よがしに上司に報告しなかったばかりか、U会長が絶賛すると、ドライバー氏は「理念どおり仕事をやっただけです…」と、平然としていたという。いやはや驚くべきタクシー会社である。

 

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