協和~ユニバーサルランドセルを創る【第99回】

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協和~ユニバーサルランドセルを創る【第99回】

都内神田に本社を持ち、千葉県野田市に生産工場がある「協和」という社名の中小企業がある。主製品は学童用のランドセルやキャリアバック等のかばん類である。創業は 1951 年、現経営者である若松種夫氏が戦地から復員し、戦前、かばん製造職人であったこともあり、一人でスタートしている。

若松社長は群馬県生まれで尋常高等小学校(現在の中学校)を卒業後、家計を支えるため都内のカバンメーカーに就職した。その後、太平洋戦争が激しくなり兵役に召集され、最後のニューギニア諸島の激戦では 4,000 人いた部隊で日本に帰ることができたのは、僅か 40 人だったという激戦の中を生き抜いてきた人である。

こうした過去を背負い生きているので、世のため人のためになる経営、背伸びをしない経営に愚直一途に取り組んできた。

この結果、多くの同業者が年々縮小する市場と、アジア地域からの低価格バックが流入する等、厳しい業界ではあるが、国内ではナンバー2 の企業にまで成長発展し、しかも、近年の業績は右肩上がりである。

事実、当社の業績等を見ると、5 年前の年商が 40 億円だったものが現在では 53 億、また社員数も 5 年前の 177 人が現在では 358 名と増加している。

こうした当社の成長発展の要因は、多々あるが、とりわけ明記すべきと思われるのが、若松社長の人、とりわけ社会的弱者の幸せに思いを馳せたぶれない経営である。

より具体的に言えば、その 1 つは、高齢者や障がい者の積極的な雇用であり、もう 1 つは、ユニバーサルランドセルの積極的な受注生産などである。

高齢者や障がい者の雇用で言えば、障がい者雇用率は 3.5%と、業界平均の 1.7%はもとより、法定雇用率の 2.0%も大きく上回る。60 歳以上の社員は現在 28 名在籍し、70 歳代の社員も多数いる。もっとはっきり言えば、当社は実質的には、社員が辞めたい時が定年なのである。

もう 1 つのユニバーサルランドセルの注文生産も立派な社会貢献活動である。何らかの障がいがあり、通常のランドセルでは、背負うことのできない児童のために、どんな面倒な注文でも積極的に受注生産しているのである。加えて言えば、製作期間は、通常のランドセルと比較し 10 倍程度かかるというが、当社は、それを、ほぼ同一価格で販売しているのである。

紙面が残り少なくなってしまったので、このかばんを注文したあるお母さんから当社に寄せられた数々の「感謝の手紙」の中から 1 通を紹介して今回はペンを置く。

「とても良いランドセルを作って頂きありがとうございました。力の弱い娘でも、簡単にランドセルを開け閉めできて、とても喜んでいます。体が不自由で車椅子に乗っていても、みんなと同じように、ランドセルを背負って学校に行きたいという娘の願いをかなえてあげることができて、本当に良かったです。大事に大事に使いたいと思います。本当にありがとうございました。」

 

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