菓匠 Shimizu~「夢ケーキ」を創り続けるお菓子屋さん【第97回】

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菓匠 Shimizu~「夢ケーキ」を創り続けるお菓子屋さん【第97回】

近年、大規模なショッピングセンターやGMSの出店、さらにはブランド力高い全国チェーン店の攻勢等が相まって、地方のいわゆるお菓子屋さんの業況は総じて厳しい。

事実、事業所統計で「菓子・パン小売業の動向をみると、この僅か10年間でも、3万5千店舗、率にして30%のお店が消滅している。

では、地方の小規模な「菓子・パン小売業」は皆ダメかというと決してそうではない。その1つが「株式会社菓匠 Shimizu」である。お店の所在地は、長野県伊那市、社員数は32名である。

創業は1947年(昭和22年)、現社長清水慎一さんの祖父の正人氏が、現在地近くで、夫婦で和菓子屋としてスタートしている。現在の主力商品は洋菓子である。

創業以来、「奉仕を先に利を後に…」というモットーで、流行や景気を一切負わない「石橋を叩いて渡る…」ような、堅実経営を続けている。

この結果、65年経過した今、社員数は32名、お店は1店舗ながら、その業績はなんと65年連続増収増益である。

当社がこれほど長きにわたり好業績を実現し続けている要因は、景気や流行を一切負わない経営の考え方・すすめ方も大きいが、もう1つは顧客、とりわけ地域密着の経営にあると思われる。

より具体的に言えば、地元農家と連携をした素材創りや地元住民の幸せ創り・絆創りのための「夢ケーキづくり」である。ちなみに当社のお菓子の素材であるブルーベリーやイチゴ、牛乳・卵等、大半の素材は、地元農家との連携によるものである。

もっとはっきり言えば、農家と一緒になって、お客様が感動・感嘆・感銘するような、身体にいいお菓子を創っているのである。そればかりか、もしも気候等で農家の生産量に大きな変動があった場合、お菓子の開発や生産で調整し、農家の生活費を支援しているという。

「夢ケーキづくり」も表彰ものである。これは、地域の子供たちに将来の夢を、家族と相談しながら、絵に描き、「菓匠 Shimizu」に送ってもらい、その絵のケーキを、当社の工房で、家族皆で菓子職人のアドバイスを受けながら、創るというものである。

その目的は「ケーキ作りを通じ家族団らんのお役に立ちたい…、子供たちに夢を持って欲しい…」からである。

その日は1年に1回で8月8日、当日「夢ケーキづくり」に参加する子供(家族)は、年々増え続け今や、約1000組という。しかも無償である。家族皆で創り終え帰るとき、涙ぐむ家族も少なからずいるという。

こうしたお菓子屋さんの存在を知ると、「正しい経営は決して滅びない」と再確認できるとともに、「利他の経営」こそ、時代が求めている正しい経営であるといっても過言ではない。

 

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