市川酒店~頑張る酒小売店【第76回】

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市川酒店~頑張る酒小売店【第76回】

静岡市内に「市川酒店」という店名の家族従業員だけの小さな酒小売店がある。場所も静岡市内とはいえ、平成の合併で静岡市に併合された郡部のひなびた町であり、中心市街地はもとより交通利便性もおせじにもいいところではない。

こうしたタイプの小売商店は、低価格や品揃え、さらには広い駐車場をセールスポイントとする「酒のディスカウントストア」や「総合スーパー」の攻勢に押され、総じて衰退が著しい。

事実、「商業統計」で業界の動向を見ると、平成9 年当時83,770 店舗存在していたが、10 年後の平成19 年統計では、47,641 店舗に激減している。このわずか10 年で36,129 店舗、率にして43%の減少である。より衝撃的なことはその販売額で、この間、5 兆4926 億円から2 兆5151 億円に、つまり、この間に実に2 兆9775 億円、率にして54%もの大幅な減少である。

ところが「市川酒店」の業績はというと、これが同じ酒小売店か、疑うほどの好業績である。というのは、その売上動向を見ると、この間、増収増益を持続しているからである。

ではなぜ「市川酒店」は、業界の動向とは異なる快進撃が続いているのであろうか。その要因はあまりに多いが、ここでは紙面の都合で2 点だけ紹介する。

第1 点は、商品への徹底したこだわりである。

「市川酒店」は醸造メーカーではなく、単なる仕入小売りの酒小売業である。この場合、その仕入は仕入力のある酒の問屋からが一般的である。しかしながら、「市川酒店」は、醸造メーカーからの直接仕入れをしている。しかも仕入れる酒は、単にブランド力があるとか、流行品・人気商品だからという理由では、決して仕入れない。自身の経営観と相手の経営観が共感・共鳴しない醸造メーカーの商品は仕入れない・売らないという経営法則を貫いているのである。

こうしたこだわりの経営姿勢が、醸造メーカーや顧客の心をしかと捉えているのである。

第2 点は、インターネットの高度な利活用と顧客のファン化である。

酒の小売業の販売形態は、店頭販売が約75%、訪問販売が8%、通信販売が1.4%、自動販売機販売が6%が一般的である。

しかしながら「市川酒店」のそれを見ると通信販売比率が実に80~90%を占める。その理由は当社のホームページと注文時やその後の対応等を見れば誰でも気付くであろうが、一言で言えば実に親切丁寧だからである。

 

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