宮本慎也選手~2013年プロ野球・引退模様より【第5回】

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宮本慎也選手~2013年プロ野球・引退模様より【第5回】

プロ野球の2013年シーズンも終了しましたが、今年も多くの選手が引退していかれました。今年の特徴は、功なり名を遂げたベテラン選手が球団に引退試合という花道を用意してもらい、ファンの暖かい拍手で送り出してもらうケースが例年にもまして多かったことだと思います。

広島カープの前田智徳選手、ヤクルトスワローズの宮本慎也選手、阪神タイガースの桧山進次郎選手、中日ドラゴンズの山崎武司選手、西武ライオンズの石井一久投手といった方々です。

今回はその中から、ヤクルトスワローズの宮本慎也選手を取り上げてみたいと思います。

宮本選手はPL学園、同志社大学、プリンスホテルを経て、1995年にヤクルトスワローズにドラフト2位で入団されています。元々守備はでは評価の高かった選手でしたが、どちらかと言えば苦手なバッティングも徹底した右方向への打撃技術を磨くことで通産2133本の安打を打ち、名球会入りされています。ちなみに名球会入りしている打者で通産2000本安打・400犠打を記録している唯一の選手でもあります。また守備の面ではゴールデングラブ賞を10度(遊撃部門で6度、サード部門で4度)獲得されています。

その他にも2004年アテネ、2008年北京両オリンピックの野球日本代表のキャプテンをつとめ、チームをまとめ、ナインを鼓舞する姿は、ヤクルトスワローズという一球団の枠を越え、球界全体に宮本選手の存在を高く評価させることにつながっています。

宮本選手は引退の記者会見でこんなことを語っておられます。

「入団当初、当時の野村監督がミーティングで脇役の一流になれと語られたことを、自分に言われた言葉と思い、そういう選手になろうと思ってずっとやってきました。19年間の現役生活の一番の誇りは、全力でボールをとりに行ってアウトにしようという姿勢を最後まで貫き通せたことです。」

私には珠玉の言葉のように思えました。自分の置かれた立場をしっかり認識し、自分の伸ばすべき方向性を愚直なまでにやり通す、高いプロ意識がうかがわれます。また、投手がピンチを迎えるとマウンドに駆け寄って声を掛け、気のないプレーが見られるとコーチを差し置いてでも厳しく叱正する、嫌われ者になっても言うべきことを相手に伝える、宮本選手はそんな選手でもあったようです。そこには現場リーダーのあるべき姿が示されており、こういう現場リーダーを抱えることがチーム・組織の体質を形作ることにつながるのだと思われます。

宮本選手は現役引退後は野球評論家としてネット裏から野球を勉強されるようですが、その宮本選手に対して、かつての恩師・監督であった野村克也氏は「自分の言葉で野球理論を表現すること。監督、コーチの武器は言葉だけ。言わんとすることを言葉で伝え、言葉で納得させ、言葉で人を動かすことに努めよ」とメッセージを送っておられます。その言葉を磨くひとつの手段として、積極的に講演活動をやってみては、ということも言っておられるようです。

「言葉で伝え、言葉で納得させ、言葉で人を動かす」は、ビジネスの世界における、マネジメントの領域でも極めて大切な要素のひとつと思われます。数年後、指導者として球界に戻ってこられる宮本選手の活躍が今から楽しみです。その前に宮本選手の講演をぜひライブでお聞きしてみたいものですネ。

(おわり)
2013/11/05

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筆者プロフィール

fukuyama福山義人氏 元 (株)CSKホールディングス社長
株式会社マネジメント・サポート 代表取締役 福山義人氏1949年生まれ。慶應義塾大学卒業後、現(株)SCSKに入社。創業オーナー大川功氏に師事し、新規顧客開拓担当、営業マネジャー、管理部門マネジャーを経て、2005年代表取締役社長に就任。退任後、(株)マネジメント・サポート設立。現在は、創業オーナーに仕えた経験と自らの社長経験をもとに、若手経営者へのサポート及び講演活動等に従事。

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