令和は人本主義の時代~働きがいのある職場にするための三要素とは?

経営

先日の日本経済新聞(6/4付)に、日本における出生率が6年連続低下し、合計特殊出生率1.30と過去最低に迫り、また出生数も過去最低の81万人だったという厚生労働省発表の記事が掲載されていました。

補足をすると、一人の女性が生涯に産む子供の数を示すのが合計特殊出生率であり、人口維持の為には2.08人必要で2021年は過去4番目に低い数字となっています。

さらに結婚の減少も過去最低で、昨年は50万組と戦後最低でした。

婚姻数の増減は出生数に直結し、コロナ下の行動制限の影響で男女の出会いの機会が減少したことの影響が出たようです。

令和は”ヒト”が一番重要な経営資源

ところで、企業経営にとって経営資源は何かと言えば“ヒト・モノ・カネ ”ということとなりますが、これからの少子化社会を考えるとヒト・モノ・カネの中で、ヒトが一番重要な経営資源の時代といっても良いでしょう。

今後は働く人々に対して「魅力的な会社になり、働きがいのある職場を提供する」ことが経営の重要なテーマの一つになってくるのではないでしょうか。

筆者が思う「働きがいのある職場」というのは次のようなことではないのかと思っています 。

働きがいのある職場の要素①:信頼関係

一つ目は、経営者、マネジメント層との信頼関係です。

社員から見て経営者、マネジメント層が信頼されているかどうかということです。

信頼というのはさらに分解すると、尊敬、 公正、支援ということになろうかと思います。

尊敬は社員から見て尊敬される経営者、マネジメント層であるということです。

人本主義
京セラの創業者、稲盛和夫氏は「上司は部下から惚れられる存在であれ」と言っています。

公正ということはどの社員に対しても公平、英語で言うと「フェアに扱ってくれる」ということです。
古くから「一視同仁」という四字熟語も存在します。

支援とは「単なるアドバイスではなく、社員が困っている時にタイムリーな形で適切に支援サポートをしてくれる」ということだと思います。

働きがいのある職場の要素②:誇り

二つ目は、誇りです。

例えるなら社員が自分の担当する仕事に対して胸を張って「私はこういう仕事をしている」「仕事を通じて世の中に貢献している」と言える会社であるということです。

これに関して付け加えるならば、大事なのは最近よく聞くSDGsではないでしょうか。
単なる利益を追求することではなく、世の中の将来を考えて世の中に役に立つ仕事をすることです。

自分が役に立つ仕事をしながら、充分な経済的報酬も得られる。
これが「誇り」につながるのではないでしょうか。

働きがいのある職場の要素③:連帯感

三つ目は、社員同士の連帯感です。

これは「困った時はお互い様」と思えることではないでしょうか。
職場の仲間と日頃から、お互いに助け合う、そんな風土がやはり大事だと思います。

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経営者の皆様のお役に立てれば幸いです。

筆者紹介

アタックスグループ 代表パートナー公認会計士・税理士 丸山 弘昭
数百社のクライアントについて「経営のドクター」として、経営・税務顧問、経営管理制度の構築・改善、経営戦略・経営計画策定、相続対策・事業承継、M&Aなどを中心としたコンサルティング業務に従事。幅広いネットワークと数多くの実績を生かし、経営者の参謀役、「社長の最良の相談相手」として活躍中。
丸山弘昭の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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