悪い目標達成、良い目標未達成~結果の検証力を上げて成果に繋げる

経営

私は仕事柄、会社経営に関していろいろな場面でご支援をしていますが、最近は「業績を含め経営の課題」に関するご相談やご支援が多くなっています。 こうしたご相談には、まず課題をきちんと認識し、その上で解決に向けた計画や手順を決めて実行することになります。 

今回のテーマは、こうして計画したことや決めたことを実行する過程で社員の皆さんが成長するためのポイント、についてお話したいと思います。

まず一つ目のポイントは、社員一人ひとりに明確な目標を設定するということです。

会社ではほとんどの人が予算やノルマを持って仕事をしています。また、参加しているプロジェクトで新しく決まったことを実行するなど、一人の社員がいくつもの予算や目標を持って行動することは珍しいことではありません。 そのような明確な目標を持って仕事をすることが、社員の成長に結びつくのは間違いないと断言できます。

では、目標を持って仕事を進めるときに、社員自身も上司も気を付けるべきことはなんでしょうか?

私はこう考えます。

「成功した、決めたことがやれた」あるいは「失敗した、決めたことがやれなかった」のどちらにしても、その理由が説明できることだと。これが、2つ目のポイントで、とても重要なことです。

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こちらの図のように、成功しても、その原因や理由を説明できなければ「まぐれ」か「たまたま」となり、再現性がないことになります。逆に、失敗しても、説明できれば次回の成功に繋がります。

例えば、月次の業績を検討する会議があったとしましょう。ある部門の責任者が前月の業績報告をする場面を想像してください。

「先月の営業利益は計画の95%となり未達に終わりました。」という報告に対して、社長が「なぜ未達になったのかね?」と質問したとします。 この問いにきちんと説明できれば、先月の未達の原因を、今月や来月の打ち手の材料に活かすことができます。逆に、計画を達成したとしても、その理由が説明できなければ、次につながらない可能性があるのです。

結果に対する説明ができるようにするには、目標達成までの打ち手を明確にして、ひとつひとつ検証できるようにすることが必要です。手間のかかることですが、何事にもきめ細かい管理を行うことが、その人の将来の成長に必ず繋がります。そして、それが会社の成長の源泉となるのです。

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筆者紹介

株式会社アタックス戦略会計社 代表取締役会長 片岡 正輝
1952年生まれ。アタックス税理士法人の前身である公認会計士今井冨夫事務所に入社。現在は、アタックスグループの統括マネージャーとして、広範囲な知識と豊かな経験という両輪を武器に、経営・財務・会計業務を中心に計画経営の推進、経営再構築、事業承継等のコンサルティング業務に従事、経営者の参謀役として絶大なる信頼を得ている。
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