社員教育「4:2:4」の法則とは?~効果が劇的に変わる運用の極意!

皆さんは「4:2:4の法則」と聞いて、何を思い浮かべますか?

「2:6:2の法則」なら知っているけど・・・と思われた方も多いかもしれません。

しかし今回覚えてほしいのは、「4:2:4の法則」です。

「4:2:4の法則」とは?

「4:2:4の法則」とは、研修の効果に影響を与える3要素のバランスのことです。

具体的には、研修効果に影響を与える要素と構成比は、

・研修前の意識付け(before)= 4割
・研修プログラムそのもの  = 2割
・研修後のレビュー(after) = 4割

といわれています。

この法則を提唱したウェストミシガン大学のブリンカーホフ教授はこう言っています。

「通常、私たちがこだわりがちな研修プログラムの内容そのものは成果にはあまり影響がない。受講者の学習に向かう事前の準備姿勢や、学んだ内容を事後に活用する上での環境上の障害が8割を占めている」

例えば貴社で行っている研修に対して、こんな姿勢の社員はいませんか?

「セミナーなんて意味ないよね」
「どんなスゴイこと教えてくれるの?(お客様気分)」

このような受身・ネガティブな「事前の状態」では、当然ながら受講する社員の学びの効果も期待できません。

事後も同様です。
「いい話が聞けた」
「やってみたら良い結果がでそう」
と思っていたとしても、具体的な計画を立てていない、実行するための環境(上司のサポートやチャレンジを許容する風土)がない、どう仕事に転用すればよいかわからない状態だと、せっかくの学びも「イイハナシ」で終わってしまいます

昨今、研修形式や内容ともに多種多様です。

しかし「4:2:4の法則」によれば、研修のプログラムそのものは「2割」の影響に過ぎません。

そこで、今後は、影響が大きい研修前・研修後の「8割」に、力を入れてみてはいかがでしょうか。

研修前後の8割に力を入れる方法

オススメするのは、「問題解決のフレームワーク」を活用した「上司による事前・事後フォロー」です。

問題とは「あるべき姿と現状のギャップ」であり、そのギャップを埋めるのが問題解決ですが、この一連の流れを「上司が研修の事前・事後にフォローを行うことで実現する」のです。

以下に、ある営業組織における上司・部下(受講者であり若手社員)の会話で解説します。

【研修前の会話】

○上司:
「来週ロジカルシンキングの研修に行くんだってね。うちの営業には必須のテーマだからさ、頑張ってきてよ。」

●部下:
「ありがとうございます!」

○上司:
「ところでさ、A君は論理的に考えることができずに仕事で苦労したことはあるかい?」

●部下:
「そうですね・・。やはり経営者を相手に提案プレゼンをする際などは、怪訝な顔をされたり、『なぜそう言い切れるの?』と逆に質問をされてしまったりすることがあります。」

○上司:
「そうか。確かに論理的にプレゼンを組み立てることができれば“伝わらない”ということは回避できるよね。更に言うと、常に“相手目線”と“プレゼンの目的”から逆算して話の順番や構造を組み立てられたらもっといいよね。その辺りが研修でレベルアップ出来たら良いよね。」

●部下:
「そうですね・・。確かに私はこれまで“話の目的”や“相手”に関係なくいつも同じパターンのプレゼンをしていたかもしれません。しかし、論理的に話をすることは営業活動にも活かせますので、今回は特に
“構造的に話を組み立てる”“目的から逆算して考えてみる”ことに焦点を当てて研修に参加してみます!」

→“あるべき姿の設定”と現状の再確認、そしてギャップを明確にする
→更に、研修を“ギャップを埋める機会”に擦りかえる

【研修後の会話】

○上司:
「どうだった?どんな内容だったか教えてよ!」

●部下:
「はい!構造的に話を整理する、ピラミッドストラクチャーという考え方を学びました。具体的には~(テキストを開きながら説明)」

→振り返らせることで反転学習させ、“記憶を定着”させる

○上司:
「そうか!それはA君の言っていた課題の解決にも役立ちそうだね。仕事ではどう活かせそう?」

●部下:
「そうですね。早速明日の提案プレゼンから“相手が何を求めているか”“当社としてのプレゼンの目的は何か”の双方のピラミッドを書き出してみようと思います!」

→“ギャップを埋める”具体的な行動をイメージさせる

○上司:
「それはいいね。とても良い行動目標だと思う!ただ折角やるなら継続することも大事だから、まずは“相手が何を求めているか”にだけ焦点を当てて少しずつ成功体験を積み上げてもいいかもね。」

●部下:
「そうですね・・。そうしてみます!」
→フィードバックによって、より確実に良質なコミットメントを宣言させる

教育研修を最大限に生かすには

上記は、「問題解決のフレームワーク」を活用した事例です。

事前・事後のフォローを行うのは、直属の上司が適任ですが、小規模の会社であれば経営者・幹部メンバー、もしくは社内メンターや先輩社員でも構いません。

大切なのは研修の効果持続を、「受講者本人だけに任せない」こと、組織として取り組むことです。

「4:2:4の法則」を参考に、貴社でも教育研修の実施方法を変えてみてはいかがでしょうか。

アタックス・ヒューマン・コンサルティングでは、管理職・OJT担当者教育の講師派遣はもちろんのこと、研修企画、教育体系構築、PDCA推進体制の構築、など、教育の仕組みづくりをサポートすることも可能です。こちらからいつでもご相談ください。

筆者紹介

株式会社アタックス・ヒューマン・コンサルティング コンサルタント 辻田 勇貴
前職では中堅・若手社員へのビジネススキルを中心としたセミナーを中心に年間約80本遂行、満足度は常にトップクラスを維持。また講師業務を行う傍ら、経営者・幹部への人財育成による経営課題の解決にも尽力。その過程の中で、“ヒト”の力で会社を変えるには、「伴走支援」と「正しいタイミングでの正しい処方箋」が必須であると確信を持つ。顧客目線かつ型にはまらないアタックスのコンサルティングスタイルに共感し、現職へ至る。現在は人財育成、人事制度構築や組織風土改革などのコンサルティング業務に従事。セミナー講師としてのモットーは「セミナーの前後の仕掛けこそが効果を創出する」。

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