「女性社員の指導は難しい、男性社員のようにはいかない」
という上司の声をよく聞きます。

更に本音を聞くと、
「男性であれば多少きついことを言っても問題ないが、女性はそうはいかない」
「男性は多少放任でも良いが、女性には細かく指示しなくてはならないため面倒だ」
「男性であれば飲みに行った先で説教することができるが、女性にはそれはやりにくい」

一昔前であれば納得できたセリフですが、今でもこのような考え方のままだとすると、上司としてまったくの勉強不足です。 

女性社員を部下にもつ上司がしがちな行動

更に、女性社員を部下にもつ上司が行動しがちなのが、次の2つのパターンです。

●パターン1:とにかくご馳走しまくるタイプ
一所懸命機嫌をとって頑張ってもらおうという手法。
効果が無いわけではないが、それによって、上司のマネジメント力、コミュニケーション力の不勉強が許されるわけではない。そもそも上司としての力の入れどころを勘違いしているタイプ。

●パターン2:気負いすぎの頭ごなしタイプ
上司として「女性社員をしっかり育てよう」「ビジネスの厳しさを教えよう」と気負うばかりに、頭ごなしに命令してしまう。
そのため信頼関係を築くまえに苦手意識を持たれてしまい、その後のコミュニケーションがぎくしゃくしてしまうタイプ。

女性社員を部下に持つ上司が知っておきたい3つのポイント

いずれも、良かれと思ってやっているわけですからその涙ぐましい努力は認めますが、女性社員の力を100%引き出す上司になるには、次の3つについて力量を上げることが大切です。

(1) 期待する成果や行動を明確に示し、
  それに対する努力や結果について評価しフィードバックができる。
  (命令だけで期待を伝えない、プロセスにおいて手助けもしないのは、
   上司失格です。)

(2) 部下のレベルや特性に応じてリーダーシップを発揮できる。
  (男性だから放任的でよい、女性には指示的になどと決めつけない。)

(3) 判断が明確で一貫性があり、
  仕事上で発生した問題に対してスピーディかつ的確に
  解決策を示すことができる。
  あるいは本人が自ら解決できるよう側面支援ができる。
  (一杯飲まないと言いたいことが言えない上司の周りには問題が
   山積みです。できる上司はその場その場で問題を処理し、
   飲み会は飲み会で大いに楽しみます。)

女性社員の力を100%引き出す上司になるには

こうして見ると、女性社員の力を100%引き出す上司になるためには、コミュニケーションスキルを磨くことが必要であることがお分かりになるでしょう。

これは、相手の話をキチンと聴き、自らの要求をキチンと伝える力を指しています。
しかし、上司の多くがプレイングマネージャーであり、自ら業績責任を負って飛び回っているのが現実です。

そんな上司だからこそ、社内のコミュニケーションを「仕組みで機能させる」知恵が必要です。

例えば、四半期に一度、上司と部下との面談の機会を制度化し、期待や評価を伝える機会をスケジュール化する。日報・週報などの形式を統一し、常に双方向で情報共有できるよう習慣づけるなどです。

また、目標管理制度が仕組みとしてある企業であれば、制度を活用しながら、コミュニケーションを深めることが可能です。

今や、メールや携帯電話など、コミュニケーションの道具は十分すぎるくらい整っています。あとは、上司がマネジメント力とコミュニケーション力を磨き、女性社員に粘り強く伴走する時間を捻出できるかどうかにかかっています。

筆者紹介

株式会社アタックス 執行役員 中小企業診断士 北村 信貴子
1963年生まれ。中小企業診断士、産業カウンセラー、BCS認定ビジネスコーチ。大手食品メーカー勤務後、アタックス入社。中堅中小企業を対象に経営診断や人事制度設計運用・人材育成業務に従事。現在は、後継者育成、管理者教育、女性リーダー育成を中心に実践型の教育訓練・能力開発に特に注力。講演・セミナー実績多数。受講者との対話を通じて理解を深めていく迫力ある指導には定評がある。
北村信貴子の詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。

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