生産性を高める営業戦略を作る具体的な3つの分析と切り口

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働き方改革いよいよ始動! 残業上限規制の営業戦略とは

今回は生産性を高める営業戦略を作る3つの分析方法について解説します。

2020年4月から中小企業にも適用される残業上限規制は、営業組織の働き方に大きな影響を与えています。

目標を達成しながら働く時間は削減しなければならない状況となりました。

そのため、従来より生産性の高い営業活動が求められています。

ただ、営業活動は不確実性のある中での活動でしか成果が出せません。

1の成果を出すためには、不確実性を感じながら何倍もの活動が必要になることもあります。

限られた時間の中で確実に成果を出すためには、活動を完全に個人に任せるのではなく、組織としてより成果がでやすい活動にリソースを集中することが必要です。

そのため、生産性の高い営業戦略を作るには、何に力を入れ、何をしないかを決める必要があります。

そこで、生産性の高い営業戦略を策定するための、3つの分析の切り口についてご紹介します。

分析の切り口は、以下の3つです。

・販売先データ(企業 部署 販売先カテゴリ)
・販売商品(商品カテゴリ)データ
・自社営業担当者(営業組織)別販売データ

データを活用した生産性を高める営業戦略

おそらく多くの企業で上記のデータは把握可能だと思います。

これらのデータを掛け合わせて分析するだけで、十分生産性の高い営業活動の方向性(営業戦略)を定めることができます。

まず、エクセルで販売先データを縦に並べ、横に自社の販売商品を並べるマトリクスを作成すると、どの販売先にどの商品を販売しているかが明らかになります。

その際、商品Aが多くの企業に販売できているのであれば、当社は商品Aの販売に強いことがわかります。

合わせて、商品Aが強いにも関わらず、販売できていない企業も明確になります。
この企業には商品Aを売り込む営業チャンスがあることがわかります。

同じマトリクスで、切り口を変えて、販売商品(商品カテゴリ)と自社の担当者の軸でマトリクスを作ると、担当者の販売状況から商品ごとの得意不得意がわかります。

当社が得意とする商品Aが販売できていない販売先に、Aを販売することが不得意な営業担当者がついている場合、得意な営業担当者にサポートしてもらうことで、商品Aの販売を増やす可能性が高まります。

当社の強い商品の販売が得意な担当者にその商品の販売を集中させることで、やみくもに営業活動するよりも、売上を上げる可能性が高まることは明確です。

このような分析を活用することで、より可能性の高い営業活動が可能になります。

今回ご紹介した分析と切り口は、簡単なものにもかかわらず、実際は、多くの営業組織で実施されていません。

そのため、担当者それぞれが、それぞれの動き方をして、生産性の低い営業活動となっています。
私が支援している企業にもそうした先が複数あります。

営業組織の現状を改善したくてもなかなか変えられない責任者の方は、まず上記の分析をもとに、営業戦略を策定することをお勧めします。
 

筆者紹介

株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ コンサルタント 山北 陽平
富士通グループ主力販売会社を経て、株式会社アタックスへ入社。前職では企業向けのモバイルソリューション販売に従事。 【エリア別法人営業 :250人中/1位の販売実績】企業間アライアンス構築、新規ビジネス推進プロジェクトを数多く経験し、新規顧客開拓、販売チャネル開拓を得意としている。アタックス・セールス・アソシエイツ入社後は、前職での営業経験を生かし、『正しい手順に基づいた組織営業』を定着させること、『正しい販路開拓をコーディネート』することをテーマに現在クライアント営業組織の目標予算達成に必要な、行動改革から戦略構築支援を展開している。また、研修講師として、独自開催している若手営業パーソン向けセミナー【絶対達成スピード講座】は営業パーソンの意識と行動スピードを短時間で改善させる体験型セミナーとして、多くの経営者、営業マネジャーから「なかなか変わらない部下に是非受けさせたいインパクトの強いセミナー」と大変高い評価を受けており、常に集客前直後には満員御礼になってしまう人気セミナーの講師としても活躍している。

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