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中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

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財務研修講座 M&Aの進め方⑥ 買収価格の算定方法

   

買収リスクがコントロールできそうであれば、価格交渉に本格的に入ることになります。

M&Aにおける価格算定は、大きく4つの方法があります。

①マーケット方式
主として、買収対象会社と似たようなビジネスをしている上場企業があれば、その時価総額を参考にして価格を算定する方法です。
他に、同じような売買取引事例があれば、それを参考にして価格算定するという方法もありますが、不動産ではありませんので、そう頻繁に取引事例があるわけでもありません。
このため、一般的には、上場会社の時価総額を参考にするやり方で算定します。

ポイントは、
・同じようなビジネスをしている上場会社を選ぶ
ことにあります。商流、顧客、抱えている機能やリスクなど様々な観点で「同じようなビジネスをしている上場会社」を選びます。

手順として、まず会社四季報で上場会社をチェックし、次にチェックした会社のホームページや有価証券報告書をチェックして、同じようなビジネスをしているかを確認します。
この抽出が最も大切です。この抽出のロジックがあいまいだと、価格交渉で突っ込まれます。

抽出できれば、上場会社と買収対象企業の規模などを比較して、上場会社の時価総額を調整します。たとえば、売上高で比較し、売上高が10対3なら、上場会社の時価総額の30%を買い取り価格とします。売上高など1つの指標だけでなく、利益や資産規模など複数の指標で比較して、平均的な比率で時価総額を調整します。

②DCF方式
買収対象会社が生み出すキャッシュフローをベースに算定する方法です。
ポイントは、
・将来生み出すキャッシュフローをどう読むか
です。

売り手は高く売りたいので、たくさんキャッシュが出るとなりますが、買い手は、そうでもないとして算定しますので、この交渉を制するためには、キャッシュフロー算定のロジックは重要です。

また、将来生み出されるキャッシュフローをその総額を現在価値に割り引いて算定しますが、これには、専門的な計算が必要になりますので、別で解説します。
計算が面倒なので、中小企業のM&Aの場合、純資産に当期利益+減価償却の3年分前後を加算するという感じで簡易的に算定することが多いです。

③再調達方式
買収対象会社をゼロから作ったらどれくらい資金が必要かで算定します。ただ、これを試算するのは難しいため、あまり採用されません。

④純資産方式
時価純資産を価格とするやり方です。将来のキャッシュフローを無視しますので、これで決着することはなかなかありません。
ただ、将来が明るくない会社で、オーナーも退職金代わりでいいや、というような気持ちでおられる場合は、この価格前後で決着することもあります。

いろいろな算定方法がありますが、相手の事情や、買収案件の規模感に合わせて、算定方法を選択し、また各方法の平均値をとったりして最終的な価格の目安にします。

なお、再生会社(倒産寸前の会社)を買収する場合は、上記とは違ったやり方になりますので、注意が必要です。

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