成功のための中国ビジネスチャンネル

中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

*

財務研修講座 M&Aの進め方① 企業買収検討フェーズのポイント

      2020/03/20

M&Aにおける企業買収は、企業が成長するための手段として有効なものの一つです。

例えば、他地域に進出したいが、一から出店するのは大変だ、というときなど、ターゲット地域の同業者を買収することで時間などを節約することができます。

また、全国に展開する大手企業が、地元に進出してくる際、これに対抗するため、地元の同業他社と連合体を結成し対抗することもM&Aの一つの類型です。

このほかにも、周辺ビジネスやまったくの異業種へ参入の際などにもその分野の企業を買収することは有効な手段です。

このように企業買収は有効な手段ではありますが、一般に多額の資金を必要とするため、リスクの高い意思決定であることも確かです。

顕著な例は、某総合電機グループ。
アメリカの原子力関連企業を買収しましたが、それが破たんし、連鎖で本社の存続を脅かしました。

このようなリスクを少なくするためには、どうすればいいか?
それは地味ではありますが、やはり、
・「正しいステップを踏み、チェックリストに従って冷静に判断する」
ことだと思います。

買収相手の事情もあり、相手の要求に応じて交渉を素早く進めるためにステップを飛ばしたいということもあるかと思いますが、やはり危険です。

本日は、検討フェーズの主なチェック項目をご案内します。

■主なチェック項目
①なぜ買収するのか?
②買収企業の事業リスクをコントロールできるノウハウがあるか?
③買収後のマネジメントに勝算はあるか(型があるか?)
④買収企業の事業リスクを許容できる資金力はあるか?
⑤買収資金の上限は?
⑥買収資金の源泉は?

買収型M&Aにシナジーという格好のいい言葉があります。
・ターゲット企業を買収すると、当社の〇〇力と相手の〇〇力で相乗効果が発揮できる
というようなものです。
多くの場合、絵にかいた餅に終わります。机上では効果があるのでしょうけど、それを現実世界で実現させるのは至難の業です。

シナジーの実現するには、
・買収後のマネジメントをどうするか
にかかっています。
特に、
・誰に社長をやってもらうか
が重要だと思います。

買収企業の社長にそのまましばらくやってもらうにしても、当社の方針や戦略をしっかり伝え、協力してもらう必要があります。
また、再生企業を買収する場合、再生の型のようなノウハウも必要です。
再生企業は社内経営管理制度がおろそかな場合が多いので、そこをしっかりできるようなノウハウです。
これは、買収する企業側が実務として、蓄積しておかなければなりません。
いい例が、日本航空を買収した稲盛さんが、京セラの管理手法である「アメーバー経営」を導入し、利益体質にしたようなことです。

ある程度、事業基盤がしっかりしている企業を買収する場合は、あまり深く関与しなくても自力で経営できるので、このような心配はない場合もあろうかと思いますが、経営が交代することで左前になることもありますので、買収後のマネジメントのイメージをしっかり持って買収すべきだろうと思います。

また、買収した事業が抱える巨大なリスクが顕在化した時に損害賠償も含めてコントロールできるか、出来ない場合に資金的に負担できるかもポイントです。
あまりに巨大な資金流出となれば、資金や自己資本が枯渇してしまいます。
自社のキャッシュ、自己資本、本体の利益状況に照らし合わせて「自社の限界」を見定めることが極めて重要です。
また、見定めについては、この買収した事業の失敗で発生するリスク額だけでなく、通常のビジネスでも起こりうるリスクも包含して確認することが大切です。
売掛金回収が手形でサイトが長い業界だと、貸し倒れリスクもあります。これらが重なっても耐えられるかの視点でチェックしていただければと思います。

買収時は、イケイケのことが多いので、なんでもいいように解釈しがちです。

イケイケでどんでもないリスクを抱えてしまい、本体が倒産するようなことないようどうするか?については、次回以降に解説したいと思います。

【講師のご依頼はこちら】
講演や研修の講師を承っております。これまでのテーマには以下のようなものがあります。
・管理職のための「計数管理講座」
・はじめての「M&A講座」
・経営者、経営幹部のための「財務管理講座」
・これから始める「中国ビジネス講座」
・中国赴任者のための「赴任者心得講座」
・中国子会社の「管理強化講座」
上記講座の詳細については、こちらこちらをご覧ください。

また、これら以外のテーマもご相談ください。
料金の確認及び申し込みは、こちらをご覧ください。

【中国顧問サービスのご案内】
当社は、毎月貴社を訪問して、中国法改正や経済動向の解説や対応のアドバイスを行うサービスをしています。
法改正への対応が遅れると、行政処罰や労働争議などのトラブルが生じかねませんので、是非、本サービスをご利用ください。サービスの詳細や料金の確認及び申し込みは、こちらをご覧ください。

メールマガジンのご案内

期間限定のお得なコンサルティングのご案内や、このブログでは書けない情報を配信しています。メルマガ登録していただき、お役立てください。
また、ブログ記事のヘッドラインや業務提携情報なども配信します。メルマガのリンクをクリックしてブログ記事や業務提携情報を漏れなくチェックしてください。

登録はこちらから

メールマガジンのご案内

期間限定のお得なコンサルティングのご案内や、このブログでは書けない情報を配信しています。メルマガ登録していただき、お役立てください。また、ブログ記事のヘッドラインや業務提携情報なども配信します。メルマガのリンクをクリックしてブログ記事や業務提携情報を漏れなくチェックしてください。

登録はこちらから

 - 経営者、マネージャーのための財務管理講座