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財務研修講座 財務デューデリジェンスの進め方⑤ 在庫をDDする

      2020/03/20

財務DDの手続きについて説明します。
貸借対照表から順に説明します。左側の資産から順に、科目別に説明します。

今回は「在庫」です。

在庫のDDでも、他の科目と同様に、在庫の明細一覧表を入手してから行います。
在庫品番などの区分で数量、単価、金額が一覧になっている資料です。
在庫といっても、主に、原材料、仕掛品や半製品、製品の区分がありますので、それぞれにDDしていきます。

1.在庫リスト一覧表の合計額とBSの在庫金額が一致しているか?

これだ不一致だと、一覧表に漏れがあることになりますので、まずは、一致するまで資料を入手したり確認したりしましょう。
それでも不一致なら、その理由を確認します。
単なる計算違いか粉飾かなど、理由はいろいろはありますが、不一致であれば、その差額を修正します。

理由と不一致の額によっては、買収後に管理のための投資が必要になりますので、この確認はしっかりと行います。

2.使えない、売れないものはないか?

衣料品がわかりやすいですが、流行を過ぎると売れなくなる在庫が出てきます。
この場合、在庫価格でも売れないのでそれ以下で販売することがあります。その場合は、その赤字分を貸借対照表の在庫価格からマイナスすることになります。それだけの価値がないからです。

原材料でも、旧製品用の材料で今は製造に供しないようなものは、スクラップで売却できるかなどを調査し実際に処分できるか価格にまで減額します。
入出庫のデータなどをチェックし、長期間、出庫されていないのは在庫として計上されている価格では売れない可能性が高いので、減額対象と考えていいと思いますので、長期間動いていない理由をヒアリングし、価値を下げる必要があればマイナスします。

また、倉庫を見学したときに、ほこりをかぶっていたり、明らかに取り出せないところに保管してあるものがあれば、減額可能性が高い在庫です。

3.ないものが在庫リスト一覧表にないか?

存在しないのに在庫リストにある場合、問題です。
それは架空在庫となり、純資産を押し上げる効果があるからです。架空在庫は減額します。
これも入出庫データをチェックし、長期間動いていないのは、現物を確認に行くようにします。倉庫にないかもしれません。
こちらも、倉庫見学は重要で、BSの金額は多額なのに、倉庫にあるものがそんなにたくさんない、という場合、架空計上を疑います。

4.単価や数量は妥当か

在庫リストにある単価をチェックします。近々の請求書などを見て、そこにある単価と比較します。不一致があればヒアリングして確認します。
DDの日は、決算日と異なりますので、DD日に倉庫にある数量と決算日の数量は一致しませんが、決算日に棚卸をしたデータがあれば、それと照合します。

5.原価計算方法を確認する

日本では、売価還元法と呼ばれる製品在庫評価方法を使っている中小企業が多くあります。
これは、製品販売価格に想定される原価率(還元率)をかけて製品在庫金額を計算するというもので、簡便的なやり方です。
これを採用する理由は評価が簡単だからです。
数年間、この還元率を変更しておらず、在庫の評価単価が変わっていない企業もあります。
この方法を採用する会社は、還元率を定期的に見直す必要がありますが、ほとんどの会社では、何十年も一緒というケースが多いです。
長年では、材料費単価も変わるし、経費の増減もあるでしょうからずっと一緒というわけにはいきません。
適正な還元率を計算して、在庫金額を修正します。

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