財務研修講座 決算書のシミュレーションをしよう③~貸借対照表を予想する~
2020/08/06
今回は、シミュレーションの基礎のステップ3を解説します。
貸借対照表のシミレーションです。
これには、ステップ1、ステップ2で解説した基礎知識が必要ですので、リンクで確認してください。
・ステップ1
・ステップ2
本日は、前回に続き、シミュレーションについて投稿します。
貸借対照表編です。
貸借対照表のシミレーションには、前々回で説明した比率と、損益計算書を使います。
例を挙げて説明します。
(問題)
以下の条件で、予想貸借対照表はどうなりますか?
(回答)
①まず、売掛金、在庫、買掛金を予想します。これは、前々回で計算したように、計画売上高に前期売上高比率を掛け算して予想します。
・売掛金:計画売上高1,200,000×前期売上高売掛金比率20%=240,000
・在庫:計画売上高1,200,000×前期在庫比率50%=600,000
・買掛金:計画売上高1,200,000×前期買掛金比率30%=360,000
②次に、未処分利益を計算します。未処分利益は、利益の累計額です。よって、
・前期の未処分利益3,000,000+計画利益48,000=3,480,000
となります。
ここまでで、ピンク色の網掛け部分は完成です。
次に、現預金を計算します。
③現預金は、「計算項目」です。「予想」の蘭の金額を使います。
負債・資本の部計-固定資産-売掛金-在庫=現預金
5,363,000-4,505,000-240,000-600,000=18,000
となります。
これで、計算項目である流動資産などを計算して数字を入れて完成です。
最後に、
・「資産の部計=負債・資本の部計」
となっているかを確認します。
回答の「予想」蘭が、どちらも5,363,000になっていれば正解です。
これらは、成行きでの予想ですので、これをベースに経営改善ポイントを探り、経営の意思を入れて、目指すべき貸借対照表を作っていくことになります。
まずは、予想するためのテクニカルな考え方を抑えていただければと思います。
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