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財務研修講座 決算書が読めて活用できるようになるシリーズ⑦ 仕訳に慣れよう(2)

      2020/03/20

仕訳に慣れようの続きです。今回のテーマは、「掛売り、掛払い」です。

小売店に限らず、企業と企業の取引でも「現金取引」はありますが、ほとんどの企業間取引は、「信用取引」つまり「掛」「手形」の取引になっています。

掛けは、
・今月、10日と20日にそれぞれ100万円購入したけど、支払は、合わせて翌月末に振り込みで支払う
という取引です。
代金の決済がすぐには行われず、一定のルールを定めて一定の日にまとめて支払うような取引です。

手形は、支払を約束した証書で、振り込みする日に預金で支払うのではなく手形を相手に渡します。
手形には、
・いつ、いくら、どこの銀行で払う
というのが書いてありますので、その日に銀行に行って手形を見せれば入金してもらえます。
現金引換証のようなものですね。
また、
・その日まで待てない、もっと早く現金に換えたい
という場合には、手形を銀行などに持ち込むと、いい手形だと「購入」してもらえます。いい手形というのは、現金になる確率が高い、という手形です。
手形は、発行した企業が支払いを約束したものですが、発行した企業に信用がないと、現金にならないことがあります。現金にならないとただの紙切れになってしまいますので、購入してもらえません。
なお、購入の際には、手数料などを支払います。

企業間取引では、現金取引よりも、掛取引が多いため、これについての仕訳を解説します。

(1)掛けに関する仕訳
①商品を500万円販売した。代金は来月もらうことになった。
→売掛金 500万円/売上高 500万円

②商品を300万円仕入れたが、代金は来月支払うことになった。
→仕入高 300万円/買掛金 300万円

売掛金、買掛金に「掛」の漢字があるので分かりやすいですが、掛け取引の時には、この勘定科目を使います。なお、翌月、代金をもらったり支払ったりすれば、以下の仕訳になります。

③翌月、振り込みで代金をもらった。
→銀行預金 500万円/売掛金 500万円

④翌月、振り込みで代金を支払った。
→買掛金 300万円/銀行預金 300万円

なお、振り込みでなくて、手形を使ってやりとりする場合は、以下のようになります。

⑤翌月になって振り込みではなく、手形を受け取った。
→受取手形 500万円/売掛金 500万円

⑥翌月になって振り込みではなく、手形で支払った。
→買掛金 300万円/支払手形 300万円

上記の手形が決済日になり、銀行預金が増減した場合は以下の仕訳になります。

⑦受け取った手形が決済日になり、銀行に代金が振り込まれた。
→銀行預金 500万円/受取手形 500万円

⑧仕入れ先に渡した支払手形が決済日になり、銀行口座から仕入先に代金が振り込まれた。
→支払手形 300万円/銀行預金 300万円

以上が、掛けに関する主な仕訳です。

(2)仕訳から取引を読み取ろう
仕訳を見ると、どんな取引をしたかを読み取ることができます。
読み取ることができると、
・当社はこんな取引をするはずではないけど、なんでしているのか?
と異常点をチェックできるようになります。

簡単な例を挙げると、当社は販売管理ルール上、手形での売上代金の回収は許可していないのに、受取手形の仕訳があれば、ルール違反をしている可能性があります。
ルール違反は不正につながりますので、見逃すことはできません。
なお、受取手形が現金化されていなければ、貸借対照表に現れますが、回収されていると貸借対照表から消えています。
よって、仕訳を見ないと、見逃してしまうことがあります。
また、回収されているからいいじゃないか、という意見もあろうかと思いますが、結果オーライなので、やはり、許可なくルールに沿わない取引をしてしまってはいけません。

このように仕訳から取引を読み取るのはチェック機能強化に役立ちます。
下記の仕訳を見て、どんな取引を仕訳したのか、読み取って見てください。
①銀行預金 500万円/売上高 500万円
②仕入高 300万円/銀行預金 300万円
③水道光熱費 100万円/銀行預金 100万円
④機械設備 300万円/銀行預金 300万円
⑤法人税等 40万円/銀行預金 40万円
⑥売掛金 500万円/売上高 500万円
⑦仕入高 300万円/買掛金 300万円
⑧銀行預金 500万円/売掛金 500万円
⑨買掛金 300万円/銀行預金 300万円
⑩受取手形 500万円/売掛金 500万円
⑪買掛金 300万円/支払手形 300万円
⑫銀行預金 500万円/受取手形 500万円
⑬支払手形 300万円/銀行預金 300万円

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