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中国労務ニュース 労働契約書で移転による転勤を拒否したら経済保証金を支払わない、としても支払わないといけないか?

      2019/11/15

中国上海人社部のウェイボーに「移転と経済保証金」のQ&Aがありましたので、ご紹介します。

仲裁所判断の事例です。

Q:趙さんは、大学卒業後、甲社と3年の労働契約を締結し入社した。
労働契約書には、趙さんの勤務地は上海市青浦区と明記されており、また、企業は経営状況によって勤務地を調整することができ、社員はそれに従う必要があり、従わない場合、企業は労働契約を解除でき且つ経済保証金を支払わない、ともされていた。
1年経過後、甲社は、経営上の理由から、昆山市に移転することを決定し、これを工会に通知し、また、移転前1か月に全社員の意見を求め、労働契約書の変更に同意してほしいと表明した。
趙さんは、生活上の都合から、移転に伴う勤務地の変更を拒否したため、企業は人事部を介して、数度、協議するも合意に至らなかった。
このため、企業は、労働契約書に従い、労働契約を解除し、経済保証金も支払わなかった。
趙さんはこれを不服として、経済保証金の支払いを求めて、仲裁所に提訴した。

A:仲裁所は、趙さんの提訴を支持し、経済保証金の支払いを命じた。
労働契約法第40条には、
・労働契約書締結時に比べて、客観的な状況で重大な変化が発生し、労働契約が履行できない場合、企業と労働者の協議を通しても、労働契約の変更ができない場合、企業は、30日前に書面により通知するか、労働者に1か月の賃金を支払うことにより労働契約を解除できる、
とある。
一方、労働契約法46条で、
・企業は労働契約法第40条により労働契約を解除する場合、経済保証金を支払う
とある。

本件では、企業は40条を適用し労働契約を解除することができるが、46条により経済保証金を支払う必要がある事案である。

労働契約書に、勤務地変更に従わない場合は、経済保証金を支払わない、と書いても、経済保証金は支払わないといけないとの裁定のようです。
仲裁所によって、結論は違うかもしれませんけど、参考になればと思います。

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