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中国労務ニュース 従業員が会社に損失を与えた場合、その代金を賃金から控除し、賃金ゼロとできるか?

      2019/02/21

中国人力資源社会保障部のウェイボーに「従業員が会社に損失を与えた場合、その代金を賃金から控除し、賃金ゼロとできるか?」のQ&Aがありましたので、ご紹介します。

会社としては控除したようですが、従業員はそれを不服として仲裁申し立てとなりました。その事例紹介です。

①事案
2015年1月、李さんは、3年の労働契約でA社に入社した。労働契約には、「業務上のミスで会社に損害を与えた場合、法に従って損害を賠償するものとし、賃金から控除する」との一文があった。
2016年4月、アメリカで開催される展示会に参加することになり、李さんがその任を担うことになった。そこで、李さんはパスポートなど必要書類を会社に提出し、A社は渡航の手続きや航空機チケットなどの手配のため、22,000元を支出した。
しかし、李さんが個人的な原因で展示会に参加しなかったため、A社は代わりの人間を派遣することになるなど、多大な追加支出や損失を被った。このため、A社は李さんの賃金から損失分を控除した。
李さんはこれを不服として、支給されなかった9,800元の賃金の支給を求めて、提訴した。

②論点
会社に損害を与えた場合、賃金全額を控除できるか?

③結果
裁決では、会社に対して7,840元(9,800-9,800×20%)の支払の命じた。

④解説
裁決では、《工资支付暂行规定》による判断がなされた。
社員本人の責任に起因するミスで会社に損害を与えた場合、労働契約書にそれについて損害賠償する旨の約定があれば、賃金から控除することができる。
しかしながら、毎月の賃金から控除できるのは、賃金の20%以内に制限される(なお、20%控除後の賃金が最低賃金に満たない場合、最低賃金は保証される)。
よって、賃金をゼロにするのではなく、毎月20%ずつ控除するような裁決となった。

いくら本人の責任といっても、全額控除だと生活できないので、それを保護する規定ですね。
間違えて、全額控除しないようにしてください。

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