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中国 政府高官が人件費高騰に警鐘、専門家からの指摘も相次ぐ

      2019/02/25

ご承知のとおり、中国の人件費は相変わらず上がっています。この状況に警鐘を鳴らす政府関係者や専門家が出てきています。各種メディアで報道されていますのでご紹介します。

・財政部部長(日本の財務大臣に相当)が、「最近八年、我が国の賃金上昇率は労働生産性上昇率の2~3倍となっている。これにより我が国の競争力がどんどん低下している」と発言した。また、「労働契約法は企業保護にはかなり足りない」とも発言した。
・別の専門家は、「改革開放以来、長い間、賃金上昇率は労働生産性上昇率より低かったが、ここ数年はそれを補うために生産性上昇を超えて増加している」とも指摘している。
・国家統計局によると2015年の可処分所得は21,966元で7.4%の伸びとなった。これはGDP成長率6.9%を上回る。
・人口ボーナスがまもなく消滅することから労働者供給市場は縮小に向かっており、これが賃金増加の一因となっていると指摘する専門家もいる。
・中国経済はニューノーマルに舵を切っているが、これを実現するためには、労働以外の全生産要素の効率アップが必要となる。アメリカと比較すると全コストはアメリカが3%程度高い程度であるが、人件費はアメリカがまだ数倍高い。経済の主力を占める業態の違い以外にも、労働以外の生産要素の生産性が高いこともこの現象の要因と考えられる。
・また、若い世代の労働紛争も増えている。裁判所によると、80後、90後の世代の訴えが全訴えに占める割合が、2013年は38.49%であったが、2014年は43.3%と上がっている。

後日ご紹介しますが、広東省では最低賃金を据え置きするようです。地域によっては、賃金の抑制に向けた政策を出してくる状況になってきたようです。沿岸地域の先進地域は鈍化、内陸など後進地域はこれまでどおりの上昇とまだら模様になるかもしれません。

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