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中国 定年延長のための法律改正を計画

      2019/02/25

中国毎日経済新聞に中国の高齢化が急速に進む中、その対策として定年延長を人社部が計画しているとの記事がありましたのでご紹介します(毎日経済新聞10月15日)。

✓多数の国の定年年齢が65歳、67歳であるのに対して、中国の平均定年年齢は55歳である。
✓この制度は1950年代に作られたものであるが、その当時の予測寿命は50歳であった。現在の予測寿命は70歳であるため、55歳定年年齢は不合理である。
✓60歳以上の人口は現在2.1億人で総人口に占める割合は15.5%である。2020年には19.3%、2050年には38.6%に達すると予想されている。
✓社会保険の扶養割合は、現在が3.04人で1人を扶養、2020年には2.94人で1人を扶養、2050年には1.3人で1人を扶養になることも予想されている。
✓高齢化による医療保険の支出圧力も巨大である。
✓現在計画されている定年延長対象者は以下である。
 ・50歳以下の女性工員(1972年以降生まれ)
 ・55歳以下の女性幹部と男性工員(1967年以降生まれ)
 ・60歳以下の男性幹部(1962年以降生まれ)
✓定年延長法案は、2017年に提出、早くて2022年に実施を目指している。
✓なお、現在の定年制度は以下のとおりである(社会保険制度に加入している企業の場合)
 ・男性は、工員と幹部の定年年齢は同じで60歳、女性幹部は55歳、
  女性工員は50歳

日本の65歳以上人口割合は平成25年(2013年)現在で25%です(総務省統計局)。ちなみに内閣府の予想では、2020年には27.8%、2050年には35.7%とされています。
また、扶養比率は、産経新聞の報道によると国民年金が2.15人で1人、厚生年金が2.32人に1人の扶養となっているようです。国民年金、2.15人で高齢者1人を扶養
日本は65歳以上の統計なので単純比較はできませんが、日本の割合に比べると現時点では軽い割合になっています。ただ、重い負担であることは間違いないと思います。定年延長によりこれらの比率は改善に向かうと思われますが、加えて社会保険料負担の増額や、社会保険加入漏れへの取り締まり強化なども実施される可能性があります(ちなみに中国で働く外国人駐在員は社会保険加入義務がありますが、運用的に北京では加入、上海では未加入でも問題ないというような違いがあるようです)。コストアップにもつながりますのでご注意ください。

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