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中国投注差ニュース 増資した場合に拡大する投注差の計算方法について

      2020/03/04

中国メディアに「増資した場合の投注差の計算」のQ&Aがありましたので、ご紹介します。

資金繰りのため、親会社から中国子会社に貸し付けをする場合がありますが、この場合、無制限に貸し付けができるわけではありません。
いわゆる「投注差」の範囲内の金額に貸し付けが制限されています。
設立時に定款に投資総額と登録資本金の額を記載しますが、その差が「投注差」です。
※中国語で登録のことを注册といいますので、その「注」と投資総額の「投」で「投注差」と呼ばれます。

過去にたくさん貸し付けをしたため、資金繰りが苦しくなって、追加で貸し付けが必要になった場合、この差に余裕がないと新たな貸し付けができません。
なお、投注差の制限を受けるのは親会社からの貸付のため、銀行から借り入れする場合は追加借り入れが可能ですが、資金繰りが苦しい場合、業績も悪いので、親会社の保証が付いたとしても、銀行は貸してくれないことが多いと思います。

このようなケースでは、増資をすることで子会社に資金を注入することが考えられます。増資をすると「投注差」も拡大するため、増資分+投注差拡大による貸し付けの合わせ技で資金注入が可能になります。

今回のQ&Aは、増資をした際に、投注差がどのように拡大されるかについて解説したものです。

Q:当社は投資総額200万ドル、登録資本金140万ドルの会社である。今回140万ドルを増資するが投資総額はどうなるか?
A:以前は企外字[1987]第54号で、増加資本金の金額で投資総額を逆算していたが(140万米ドル÷0.7=200万米ドル、新増投資総額は200万米ドル)、現在は廃止されている。

企外字[1987]第54号は、《国家工商行政管理局企业登记司关于《国家工商行政管理局关于中外合资经营企业注册资本与投资总额比例的暂行规定》第五条解释的复函》という文書です。
なお、この文書は投注差を規定したものではなく、登録資本金と投資総額の比率について規定したものですが、投注差は投資総額と登録資本金の差額ですので、上記の文書で計算される差額を以て投注差としていました。

70%というのは、投資総額と登録資本金の比率制限です。投資総額300万米ドルまではその70%の登録資本金を要求されます。300万米ドルを超えるとその金額によって階段的に比率が変わります(段階的に50%、40%などと要求される比率は下がります)。

かつては、この文書の規定にしたがい、増加資本金の額から逆算して、新増の投注差を計算していましたがこの文書は廃止されています。
廃止前は、増加投資総額200万米ドル-増加資本金140万ドルの60万ドルが増加する投注差となっていました。

しかし、廃止されたことにより、地域にもよりますが、現在では増加後の登録資本金総額から投資総額を計算できるようになっているようです。
つまり、上記の例だと、増資後の登録資本金総額が280万ドルなりますので、それに対応する投資総額は560万米ドルまで可能です(金額が増えますので、70%の比率制限が50%に下がります)。
このため、総投注差は280万米ドルとなりますので、設立当初の投注差である60万米ドルを差し引いても220万米ドルまで貸し付け可能額が拡大します。

とはいえ、地域にもよりますので外貨管理局に確認しながら計算する必要があると思います。

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