中国 過労死の現状 企業の対策が求められる
2019/02/22
中国のCCTV(で過労死についての報道がありましたのでご紹介します。
日本では、勤務問題を原因の一つとする自殺者数が2万4千人余りだそうです(平成27年)。これは、自ら命を絶った方のみですので、過労を要因として心筋梗塞などを発症しての死亡者は入っていないようです。
CCTVでは過労死数が60万人に達していると報道されています。記事の内容から推察して自殺者以外も含まれているようですが、それにしてもたくさんの方がなくなっています。企業としても今後、対策が求められること必須と思われますので、対応の遅れのないよう備えていただければと思います。
・「過労(中文:过劳)」はもはや中国の職場で状態化している。仕事を原因とする大きなストレスによる死亡者は60万人に達している。日本を超える過労死大国となっている。
・ホワイトカラーを対象とした調査(2015年)によると、運動していない割合あ50%以上、週残業5時間以上が67%、満足度は20%となっている。
・北京、上海、広州のホワイトカラー調査によると、70%のホワイトカラーが便秘、腰痛、背中痛などの病状を抱えている。
・92件の事例調査によると、過労死の平均年齢は44歳で、IT、公安、新聞業界は44歳未満となっている。中でもITは37.9歳が過労死平均年齢となっている。
・社会保障制度の不備や、業務発展のためのサービス残業を選択などが要因として考えられる。
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かつて、フォックスコンで自殺者が相次いだと社会問題になりましたが、過労による死亡者は増加しているようです。劣悪な労働環境では社員の能力は十分に発揮されません。社員の能力が十分に発揮できる環境を整備して、業績を上げている企業は中国にもあります。社会保障制度などの問題もありますが、社員を材料ではなく財産として大事にする経営風土にならないと過労死はなくならないのではないかと思います。
なお、ご参考に弊社の人事コンサルティング部門が作成している日本の法律や制度、対策についてまとめた資料を添付します。日本での過労死対策の一助になれば幸いです。