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中国 退職年金の赤字が増大

      2019/02/25

中国南方週末で養老保険(退職後の年金のため以下、年金とします)の収支見通しが報道されていましたのでポイントをご紹介します。
今後の高齢化による負担増大スピードが日本の以上と言われている中国ですが、年金収支は単年度で支出超過で赤字になっています。

・2014年の労働者当期納付年金は18,726億元、それに対して支出は19,045億元で319億円の赤字である。
・2015年の見通しは、財政から補助を除くと、年金納付額は19,556.67億元、支出は22,581.54億元となる見込みで、約3,000億元の赤字となる予想である。
・なお、財政補助は3,671.2億元で、これを合わせると、671.2億元の黒字となる。
・試算によると毎年10%以上で年金支出は伸びていくと予想されている。政府発表の白書によると、2014年の企業を退職した個人が受け取る月額の年金額は2,061元であるが、2014年の現役世代の平均可処分月収が1,681元のため、現役世代の可処分所得以上の支給となっている。
・労働人口の減少対策として、2013年12月に夫婦のうち一方が一人っ子の場合は、子供2人の出産を認める政策を打ち出し、政府は”これにより毎年200万人の人口増が見込める”としていたが、2014年の実際の出生人口は47万人であった。このため、今年、全面的に一人っ子政策を廃止した。しかし、女性の労働参加率が80%と高く、また子育てコストが高いため、出生率は上昇しない見方もある。

これらの事情もあってか、定年年齢の引き上げを予定しているようです(中国 定年延長のための法律改正を計画 )。年金だけでなく医療費や介護費の問題も付随して発生するでしょうから、財源確保のための税制改正や徴税強化への流れとなる可能性もあります。

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