中国経済ニュース 粮食流通管理条例、第三次改訂
中国国家粮食物資備蓄局のホームページに「粮食流通管理条例改定」がありましたので、ご紹介します。
原文は粮食流通管理条例で確認できます。
粮食とは、基礎的な食物のことで、条例では、小麦、コメ、トウモロコシ、雑穀などと定義されています。
おかずに対して主食になるものですね。
この粮食の流通を管理する条例がこの春、改訂されました。2004年、2013年の二度の改訂を経て、三度目の改訂です。
中国国家粮食物資備蓄局によると、今回の改訂の背景には以下があるとのことです。
・経済発展に伴い、我国の粮食流通形成に比較的大きな変化が生じているため、急ぎ管理条例を強化する必要がある。
・粮食経営主体や経営方式が日々多様化しており、これに対して新たな監督措置を講ずる必要がある。
・粮食汚染や変質などの問題が生じており、流通段階でも品質の安全確保をするする必要がある。
・流通環境で粮食損失が発生しておりこれに対応する必要がある。
一方で、ここ最近の政府方針である規制緩和も反映されており、例えば、粮食購入資格行政許可が取り消されることになり、違反行為のあった経営主体は記録され公示されることになりました。
本条例のプレスリリースの席上、流通段階でもロスについても言及がありました。流通段階でのロスもかなりあるらしく、運搬技術の規範を定め、教育なども進めていくようです。
昨年は長い雨があり、大規模な洪水が発生しました。食料不足や価格高騰には至りませんでしたが、地球温暖化などの影響か、気候変動は年々激しくなっています。
今後、何が起こっても対処できるように、流通段階でのロス削減など打てる手は打っておこうというものだと思われます。
中国の経済動向や法改正は、子会社の経営だけでなく、日本親会社の経営戦略にも影響します。
いわゆるPEST(政治、経済、社会、技術)に関する情報は、経営戦略を考える上で重要な情報であることは間違いありません。
これらPSET情報を把握し、経営戦略の熟慮に活用したいと考える経営者の方は、下記の顧問サービスをご利用ください。
顧問サービスではPEST情報を提供するだけでなく、それに対する日中経営戦略の変更や策定をどうするかについても助言いたします。
【講師のご依頼はこちら】
講演や研修の講師を承っております。これまでのテーマには以下のようなものがあります。
・中国経済データや中国税務政策から見た中国経済について
・中国人との付き合い方について
・中国会計や中国税務の基礎講座
・中国子会社の不正防止
これら以外のテーマもご相談ください。
料金の確認及び申し込みは、こちらをご覧ください。
【顧問サービスのご案内】
当社は、毎月貴社を訪問して、法改正や経済動向の解説や対応のアドバイスを行うサービスをしています。
法改正への対応が遅れると、行政処罰や労働争議などのトラブルが生じかねませんので、是非、本サービスをご利用ください。サービスの詳細や料金の確認及び申し込みは、こちらをご覧ください。