中国経済ニュース 国有企業の業績はどうだったのか?
中国財政部のウェイボーに「2020年の国有企業の業績状況」のプレスがありましたので、ご紹介します。
開催されている全人代などで重要産業分野での国有企業の活動を推進する方針が打ち出されています。
国家資本主義体制である中国では国有企業が果たす役割の比率は大きくなりますが、一方でその非効率性が指摘されることがあります。
財政部から国有企業全体の業況がプレスされています。
はたして儲かっているのでしょうか?
①営業総収入(売上高)
・2020年年間の売上高は632,867億元となり、前年比で2.1%増であった。
・うち、中央企業は353,285億元(▲1.9%)、地方企業は279,582億元(+7.5%)であった。②税引前利益
・年間で34,222億元で、▲4.5%となった。
・うち、中央企業が21,557億元(▲5.0%)、地方企業が12,665.4億元(▲3.6%)であった。③納税額
・年間で46,111億元(+0.2%)となった。
コロナの影響で減収減益ですが、黒字は確保しています。
なお、この2年間は貸借対照表に関するデータがプレスから漏れていますが、過去の数値は以下のとおりです。
売上高利益率は5%台を維持していますが、回転率が大幅に低下しています。結果、総資産利益率(利回り)は下がっています。
時系列でみると、資産総額がすごい勢いで伸びています。2012年と2018年を比べると倍以上です(売上高は40%増です)。
自己資本比率は35%前後で安定していますが、17年、18年は獲得利益を大きく上回って自己資本が増加しています。
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