成功のための中国ビジネスチャンネル

中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

*

「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第二計 囲魏救趙

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第二計「围魏救赵」です。

第二計「围魏救赵(wei2 wei4 jiu4 zhao4)」

直訳すると「魏を囲んで趙を救う」となります。戦国時代の故事に由来します。戦国時代に魏国と趙国に間に争いが起こり、魏国が趙国の首都を包囲します。窮地に陥った趙国は、盟友の斉国に救援を求めます。
斉国は、普通に考えれば、包囲されている趙国の首都へ救援軍を派遣し、魏国の包囲軍と戦いそうなものですが、斉国の救援軍は、趙国の首都には向かわず、魏国の首都へ侵攻します。慌てた魏国の軍隊は、趙国首都の包囲を解いて、自国の首都救援のために慌てて引き返しますが、その途中で斉国の軍隊に待ち伏せされ、敗走してしまいます。ちなみに、これを発案した斉国の軍師は孫子の子孫とされる孫臏(ソンピン)です。

この応用例として、中国のパソコン市場での事例が紹介されています。
2005年に中国のパソコンメーカー「レノボ」はIBMのパソコン事業を買収しました。
なぜ買収したのでしょうか?
当時、中国国内のパソコン市場では、ヒューレットパッカードとデルがニ強として君臨していました。中国国内市場でこの二強と直接対決するのは得策ではないと判断したレノボは、二強の本拠地であるアメリカ市場の攻めることを考えました。アメリカでの収益が悪化すれば、中国国内に新製品を投入するなどの活動ができなくなり、結果として中国市場を奪うことができるのではないかとの目論見からでした。
その後、レノボは世界一位のパソコンメーカーにまで成長しました。アメリカ市場を魏国の首都に見立てたケースですね。

また、生命保険会社の営業マンの事例も紹介されています。ある老教授に生命保険に入って欲しかったのですが、直接お願いしても無理なことが分かっていました。そこで、まずは、その教授の講義に参加し、熱心に受講・質問するなどして信頼を得ることを優先しました。その後、この老教授は生命保険に加入してくれたそうです。これもこの応用とされています。

問題が起こると、焦ってしまい目の前で起こっていることに囚われがちですが、バタバタする前に、しっかりと状況を俯瞰して、どこを「押す」と解決できるかをじっくり考えてから行動することが大切ということのようです。逆に言えば、脇を締めていないと、知らないうちに急所を攻められている、ということにもなりかねませんので注意してください。

 - 兵法三十六計活用術 , , ,