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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第一計 瞞天過海

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第一計「瞒天过海」です。

第一計「瞒天过海(man2 tian1 guo4 hai3)」
直訳すると「天を騙して海を渡る」。騙すという言葉がいきなり登場です。結果のためには手段を選ばすといったところでしょうか。

まずは、これを応用した中国古代の物語をご紹介します。
①荒波を目の前にして渡海を躊躇した将軍を騙して渡海させた。船に宴会場を作り、宴会に夢中になっている間に、出航し渡海させた(由来の物語です)。
②捕虜になった将軍が、脱出を試みるも警備が厳重なのでうまくいかない。そこで、警備を油断させるため、弓の稽古をすると言って城外に出て、稽古が終わると城内に戻ることを繰り返した。警備が「また今日も稽古か」と油断した隙に脱出した。

智慧が効きますね。油断大敵ですね。

次に、現在ビジネスへの応用例として中国で紹介されているものをご紹介します。

①調味料メーカーが販売不振時に、調味料の瓶の穴の口径を1㎜から1.5㎜に拡大した。消費者はその変化に気づかず、普段通り使用した。結果として販売量は増加した。
②ある病院が医療機器を購入するために入札を開催した。入札参加要件は、特殊技術を有している企業ということであった。入札の際に、医院長から各企業に対していろいろな質問がされたが、A社はすべて「できる」と回答し、落札した。契約時に些細な問題が生じたが「機は熟しました」と対応し、病院側としては、他のライバル企業は撤退して選択肢が他になく、また、機械に大問題があったわけでもなかったため、契約することになった。

円安で材料費が高くなったため、人知れず内容量が少なくなったお菓子があるということを日本でも聞いたことがありますが、調味料のケースと似たような話ですね。日本なら、これがバレたら信頼失墜でしょうけれども…。

病院のケースはひどい話ですが、中国でビジネスをされた方の経験談として、中国人が言う「問題ない」は必ず問題がある、というのがあります(すべての中国人がそうとは限りませんが)。問題ない、問題ないと言っているのを信用させて、撤退できないところまで引きずりこんで、相手が妥協せざるを得ない状況を作るという戦略ですね。

本当に問題ないのかの「裏トリ」が必要ですが、中国に人脈がないと、裏トリしようにもできませんので、大変でしょうけれど、駆けずり回って、その地方やその業界に詳しい人を探すことが必要と思います。また、「やられた」と思ったら、撤退した方がいいこともあります。その後の被害を防ぐことができますので、盗人に追い銭にならないように、勇気ある決断をすることも必要かもしれません。

ちなみに私も初めて中国へ行ったときに、中国の方にホテル手配をしてもらいましたが、「問題ないから任せて」と言っていた割には、いざチェックインというときに予約がされていなくて、往生した経験があります(この程度なら、大した被害でもないですが、皆様もお気を付けください)。

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