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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第三十三計 反間計

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第三十三計「反間計」です。

第三十三計「反间计(fan3 jian4 ji4)」
反間はスパイのことですね。敵の内部に交錯して混乱させたり仲違いさせたりとさまざまは目的を以って潜入させます。現代ビジネスでも時折産業スパイが訴訟になったりしますね。

中国ネットの事例を紹介します。

A社は建設業者であった。X市の公共事業では成約率で他社を圧倒していたが、最近B社と競合する入札で失注するケースが相次ぎ問題となっていた。 しかも、B社の落札価格はA社の応札価格と大差がなく、若干低い価格という程度であった。そこでA社の李総経理は社内にスパイがいるのではないかと疑うようになった。
ある日、李総経理は出張の予定であったが、資料を取りに早朝にオフィスに立ち寄った。オフィスには早朝にもかかわらず技術部の張部長がパソコンに向かって仕事をしていた。李総経理が張部長に声をかけると張部長はあたふたした態度でその場を取り繕う態度で去って行った。このため、李楚経理は張部長が怪しいと疑い、次の入札では李総経理一人で入札資料を作成した。結果落札できたため、李総経理の張部長への疑義が確定的になった。
後日、大きな入札案件があった。李総経理は「この案件は張部長に一任する」とし、表向き張部長に任せる形にしたが、その裏で、李総経理は王副総経理とともにこっそりと入札のための資料を準備しておいた。張部長の入札資料が完成した日に、李総経理は張部長をねぎらうため会食に誘った。李総経理は張部長をもてなし、張部長は酔いつぶれてしまった。張部長の鞄の中を見ると、丁寧に梱包された張部長作成の入札書類が入っていた。李総経理は張部長が酔いつぶれている間に、中身を李総経理が作成した偽の入札書類にすり替えた(張部長の作成した価格よりもかなり高い価格のもの)。張部長から高い価格の書類を受け取ったB社はそれに基づき、入札資料を作成した。しかし参考にした資料は李総経理が作成した偽の書類であったため、この入札はA社落札することができた。

社内スパイを逆に利用したケースですね。このような情報漏えいが起こる原因は、相手企業からの金銭目当てというものもありますが、会社に恨みを持って困らせてやろうというもののあるようです。最近はデータは電子化されていますので、情報漏えいはUSBへのデータコピーやメールでの送信などが手段としては多いかと思います。手軽にデーターを持ち出せるので困りますが、これをされた場合に犯人を特定する方法が現在では開発されています。デジタルフォレンジックという専門の技術で、削除されたメールの復元や、USBへのコピー履歴を確定ができるそうです。東芝の粉飾決算事件で活用されたようです(記事はこちら押収スマホやPC…データの〝海〟から犯罪立証 大阪特捜「デジタルフォレンジック」の成果着々)。このような手法も開発されていますので、疑義がある場合にはデジタルフォレンジックサービス会社に相談してみてください。もちろん、漏えいを防止するシステムセキュリティーの構築が重要ですが。

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