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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第二十六計 指桑罵槐

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第二十六計「指桑罵槐」です。

第二十六計「指桑罵槐(zhi3 sang1 ma4 huai2)」
直訳すると「桑を指して槐(エンジュ)を罵る」となります。槐は中国原産のマメ科の樹木で街路樹などで使われるようです。この意味は、「槐を直接批判したいが、直接的に批判すると角が立つなど具合が悪いので、桑を批判して遠回しに槐を批判する」となります。本人へ直接の遠回しな表現で批判するということではなく、批判の対象を別にするとなります。

中国ネットの事例を紹介します。

江蘇省のある商店が、新聞広告を出した。その広告は「お客様からのクレーム」を掲載するというものであった。また、クレームの掲載とともに「お客様各位 このようなクレームが起きないようみなさんで当店の店員を管理監督してください」とメッセージを出した。この広告は評判を呼び、多くの顧客が来店し、店員の接客態度などについて助言を与えた。この結果、売上が倍増するとともに、店員の緊張感も高まりサービスレベルも向上した。つまり、この商店は店員のサービス態度が悪いことを直接本人たちを批判するのではなく、お客様という第三者を利用して改善したわけである。

中国人は同僚がいるところで叱られることを大変嫌います。恥をかくことになり面子を失うと感じるからです。面子が大切な人たちです。このため、仕事のミスを指摘するときなどは個室に呼んで、皆にわからないように注意するとか、この計を使うなどの気を使います。また、面子をつぶすと復讐されますので注意が必要です。私も中国人と一緒にイベントを共催した際に、イベントの品質を高めようと思い、共催相手に厳しく要求していたところ(こちらが発注者のような立場)、当日になってあるイベントの運営で手を抜かれてしまい、それをフォローするのに大変な思いをした経験があります。
また、この計は別の対象を使って間接的に批判するパターンですが、人との話し合いにおいても、特に南方地域の方は、婉曲的な表現を好む傾向があるように思います。逆に東北三省(黒竜江省、吉林省、遼寧省)などの北方地域の方はストレートな用言で主張されるように感じます。もちろん人それぞれですので、よく観察することが大切ですが。

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