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中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第二十五計 偸梁換柱

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第二十五計「偷梁换柱」です。

第二十五計「偷梁换柱(tou1 liang2 huan4 zhu4])」
直訳すると「中身をこっそりとすり替える」となります。いかさまをするということですね。建物の梁をこっそりと弱い梁に入れ替えて建物が倒壊するように仕向けるとなります。戦国時代では、内部工作をして有能な人材を政権の中枢から排除して敵国の弱体化を図るなどの策として使われました。

中国ネットの事例をご紹介します。

A社は地元政府の設備購入の入札に参加する予定であった。この入札の責任者である李副部長との関係は以前は悪くなかったが、李副部長のライバルであった孫部長が先に部長に出世し、その時にA社が孫部長との関係強化に動いたため、今では李副部長から疎まれてしまっていた。入札の最大の競争相手はB社であり、B社は李副部長に取り込むことに成功していた。後日、A社は李副部長を訪問し、入札前の状況を取材したが、李副部長曰く、「B社が抜きんでいているためおそらくB社が落札するであろう」とのことであった。そこでA社は一計を案じ、入札前日に李副部長と面会し「当社は300,000元で札入れするがどうか?」と伝え意見を求めた。しかし、李副部長はその場ではコメントせず、翌日の入札日となった。当日、A社は実際には280,000元で入札し、B社の290,000元を下回ることができ、落札することができた。A社は李副部長が懇意にしているB社に300,000元の入札情報を漏らすだろうと予想し、実際に入札する金額より多い金額を伝えたのである。

入札金額をこっそり入れ替える戦法ですね。コネで劣る部分を逆にうまく利用し競争相手を錯乱しています。この用法以外にも、あまりよい事例ではありませんが、製品の中身を品質の悪いものを混ぜて入れ替えるというのもあります。数年前の粉ミルク事件などがあげられます。粉ミルクにメラニンを混ぜて多くの乳幼児に健康被害が出た事件ですね。これは単なる詐欺犯罪なので兵法には当たらないかもしれませんが。

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