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中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第二十四計 仮道伐虢

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第二十四計「仮道伐虢」です。

第二十四計「假道伐虢(jia3 dao4 fa2 guo2)」
虢は当時の国の名前で、直訳すると、「道を借りて虢を伐つ」となります。その昔、大国晋が虢の国を攻めるとために、晋と虢の間にあった虞の国の幹部を買収し晋の軍隊の通過を認めさせ虢を滅ぼしたが、その後に虞を滅ぼしたという故事に由来するようです。

中国ネットの事例をご紹介します。

A社はアメリカ市場に参入を目論んでいたが、二つの課題を抱えていた。一つ目はアメリカ市場に単独で参入しても販路やネームバリューがないためこれを補完できる提携企業を探すこと、二つ目はアメリカ企業であるY社が保有する特許の侵害で訴えられるリスクである(A社は中国企業でアメリカ法制に詳しくなく、この面でもアメリカ企業のバックアップを必要としていた)。そこで、A社は、アメリカ企業であるX社との提携交渉を行い、共同で子会社Z社を設立した。子会社設立直後にY社から特許侵害で訴えられたが、X社および共同子会社であるZ社からの技術面でのバックアップを受けて勝訴することができた。また、Z社を通してA社の商品を販売し、アメリカ市場に参入することができた。その後、X社およびZ社がA社商材への依存度が増すのを見計らって合弁を解消し、取引を停止した。X社およびZ社は、主力商材を失って業績が急速に悪化。結果として、X社はA社に買収されることになった。A社は、合弁という手法を用いてX社を利用し、その後買収し取り込むことに成功した。

所謂、「軒を貸して母屋をとられる」と似たような意味ですね。第二十三計遠交近攻で商社のお話を紹介しましたが、これも似たようなケースです。特に、合弁する場合はこれにはまるケースがあり、設備や技術を根こそぎとられてしまうこともありますので注意してください。

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