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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第二十三計 遠交近攻

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第二十三計「遠交近攻」です。

第二十三計「远交近攻(yuan3 jiao1 jin4 gong1)」
直訳すると「遠い国とは仲良くして近くの国は攻撃する」となります。遠くの国とは直接的に領土などでの紛争はありませんから、提携しやすいですね。中国戦国時代に秦が他国の連合軍に攻撃されたときに、連合軍の背後にある斉と結び、連合軍に背後を警戒させる対策をとったのもこれに通じます。

中国ネットの事例を紹介します。

A社は北京市でパソコン販売を行う会社である。中規模程度の規模であるが、ITブームによって順調に成長してきたが、最近の景気低迷により成長は徐々に鈍化していた。そんなときに、上海のX社が北京市に子会社を作って参入してくるという噂が立った。噂は事実で、すでに子会社は設立され、大規模は販売店の開店が計画されていた。A社は企業体力ではX社に劣るため、対抗策をどうするか悩ましい状況となった。そこでA社は、この計を使い、上海市のX社のライバルであるY社提携し、X社の進出に対抗することにした。

北京での対抗だけでなく、Y社と組んでX社の本拠地の上海で営業強化するというのも、手法としては考えられます。ただ、気を付けないといけないのは、Y社に過度に依存してしまい、Y社なしではやっていけなくなるような状態にされてしまうことです。第二十二計「関門捉賊」の形勢にならないように注意が必要です。日本でもある中堅企業が大手商社を利用していたつもりが、仕入も販売も商社を通すことになったことで生殺与奪権を握られてしまい、結果乗っ取られるということもありました。
現在では、人間関係の濃淡により付き合い方を変えるというようにも転用されています。我々日本人は、外国人が片言でも日本語を話すと日本にとけ込もうと努力していると思い、親しく関係を築こうとしますが、これに反して中国では警戒されることがあります。つまり、中国語が分かるとか中国人の思考に詳しいとなると、騙しにくい手ごわい相手となり警戒されたという話を耳にしました。このあたりの感覚も日本人とは違いますので、日本的な感覚は捨てて対応する必要があります(中国を研究せずに中国で交渉するのも、鴨がネギ背負って状態になりますので、警戒されようとも研究は必要です)。

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