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中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第二十一計 金蝉脱殻

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第二十一計「金蝉脱殻」です。

第二十一計「金蝉脱壳(jin1 chan2 tuo1 qiao4)」
直訳すると「蝉が殻から出るように行方をくらませる」となります。戦場で逃げる時に、旗を立てたままにしたり、かまどの煙を炊いて、あたかも陣地に人がいるような雰囲気にしておいて、敵に悟られないように退却するなどの戦法です。また、中身はそのままで外見を変えてごまかし乗り切るという使われ方もあるようです。

中国ネットの事例を紹介します。

迅雷はアメリカでの上場申請を検討していたが、傘下の狗狗搜索は訴訟を抱えていた。当時、狗狗搜索は広告収入だけでも3,000万元を計上していたが、上場に際して訴訟リスクが障害になるため、1万元(1元20円として20万円)で売却した。その後、迅雷は上場を実現した。
②音楽プレーヤーMP3が型落ちで売れ残ってしまった。これを販売するため、バレンタインデーに乗じて、外装やネーミングをバレンタインバージョンに変えてペア販売を行い、在庫を捌いた。

日系企業が気を付けたいのは、合弁やM&Aの時に、これをやられてしまうことです。買収したはいいけれど、重要な技術、機械、人材などがほかの会社に移されていると、抜け殻を買収するようなものになりますので、買収の意味が無くなってしまいます。よって、買収前にはデューデリジェンスをしっかり行い、抜け殻を買わされないようにしないといけません。買収契約で記載しても裁判で勝てるとは限りませんので、事前のデューデリジェンスが大切です。
また、合弁前に、どんな会社かを確認するために訪問した工場が実は別会社のもので、合弁のためのキャッシュを入れたとたんに、逃げられたという話もあるようです。ここまでひどい話ではなくても、例えば、仕事を発注するときに、相手に本当に実力があるのかを、焦らずに見極めてから発注することも、この策にひっかからないポイントかと思います。お化粧に惑わされないようにお気を付けください。

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