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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第十六計 欲擒姑縦

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第十六計「欲擒姑縦」です。

第十六計「欲擒故纵(yu4 qin2 gu4 zong4)」
直訳すると、「得るためにはまず逃がせ」となります。急がばまわれのようなニュアンスもあるでしょうか。捕まえたものを逃がすのは短期的にはロスですが、最後にはもっと大きな収穫を得るために戦略的に行う、というような意味でも使われるようです。

化粧品販売の試供品や、通販商品のお試し期間などはこれを活用したものとされています。
これと似た中国ネットの事例を紹介します。

ERP会社の孫社長は営業成績が上がらずに頭を抱えていた。ある時、会社近くの飲食店がクーポン券を無料で配って、来客を増やそうとしているのを見て、この手法をERP販売に利用しようと考えた。まず、新聞に「新ERPのモニター募集。3ヶ月は無料で利用可能でその後ご満足いただければお買い上げいただき、ご満足いただけない場合は費用はいただきません」との広告を出して販売促進を行った。B社がこの広告に応募してきたが、孫社長は価格については詳細な説明をせず、インストールを行い、試運用をスタートさせた。ERPは切り替えるために大変なコストが発生するため、B社はそのまま使い続けることになり、原価の2倍の価格で購入するハメになった。

日本でも試用期間が設定されているものもありますが、梱包を開けたら返品不可などの条件があるものもありますから注意しないといけません。日本でもよくおこなわれるサンプル品や試用期間は、「三十六計」の思想に通じるものですので、日本人でも他の計も、中国人に負けじと使いこなせるかもしれません。

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