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中国進出、企業の成功と失敗の分かれ道とは。アタックス・諸戸和晃の情報ブログ

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「兵法三十六計」から逆算する中国ビジネスで失敗しないコツ 第十二計 順手牽羊

      2017/01/19

中国人に騙されたというお話しをお聞きします。ただ、当の中国人は騙したつもりもなく何事もなかったような顔をしています。このようなギャップが生まれる原因はどこにあるのでしょうか?
いろいろと見聞きすると、原因の一つに「中国には兵法三十六計によるビジネスが根付いているが、日本ではそうでもない」というのがあるようです。
文化の違いで思わぬ苦労をすることがあります。グローバルビジネスにおいては、相手国の文化や歴史も学び、相手を理解することが大切であると言われます。お互いがお互いを理解して、よいビジネスパートナーになっていただければと思います。

今日ご紹介するのは、第十二計「顺手牵羊」です。

第十二計「顺手牵羊(shun4 shou3 qian1 yang2)」です。
直訳すると、さりげなくごく自然に羊の群れから一頭の羊を盗んで連れて行く、となります。水滸伝には、羊泥棒を咎められた盗人が「自分が持っていた藁に羊が勝手についてきただけだ」と言い訳する場面があるようです。また、転じて、どんな小さなチャンスも見逃さないなどの意味でも使われます。

中国ネットの現代のケースをご紹介します。

北京に会社に勤めるセールスマンの李さんがレストランで昼食をとっていると、隣のテーブルで憤慨している男性を見かけた。その男性は「ある新規の会社から注文があったが、たったの100元のラックにも関わらず、広州まで持って来いを言っている。加えて運送代はこちらに負担してくれと要求している。とんでもない顧客だ」。これを聞いた李さんは、その男性に「その仕事はこちらが引き受けてあげるから、その広州の会社と注文の内容を教えてくれ」と声をかけて、情報を入手し、この会社の調査を行った。調査したところ、世界500強企業の中国子会社の一つで最近設立したばかりの製造会社であることが分かった。そこで、電話で連絡をしさっそく広州に書類ラックを車に乗せて一緒に出向き納品した。総経理と話をするうちに、既存の工場を買収したため、設備が古く、雨漏りなど問題あり、苦労していることが分かった。そこで、李さんは、その問題解決のための提案を行い、大きな商談につなげることができた。

ちょっとうまく行き過ぎかとも思いますが、ささいなことも見逃さない姿勢、きちんと調査をし事実を確認する姿勢が勉強になります。また、スピード感も見習うものがあるように思います。

弊社グループには営業コンサルティングを専門に行う会社(株式会社アタックス・セールス・アソシエイツ)がありますが、そこの女性コンサルタントは新幹線で隣り合わせた見知らぬビジネスパーソンと名刺交換をしているそうです。ネットワーキングパーティーなら名刺交換はわかりますが、新幹線で名刺交換するという姿勢には驚きました。さすがは営業コンサルを生業にするだけあるなと感心します

逆に、少しでも隙を見せるとそこにつけ込まれることになります。税務調査でもほんの些細な書類の不備によって大きな税務否認につながることがあります。日本では実質判断が重視されますので、もちろん書類の整備は必要ですが、些細な書類がないという形式的なことから大きな否認になることはあまりないようです。中国では形式重視で実質適法でも形式違法だと否認されることがあります。ご注意ください。

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