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中国 推定課税されてしまう企業とは?

      2019/02/21

広州市地方税務局のウェイボーに中国の推定課税と呼ばれる制度について解説がありましたので、ご紹介します。

推定課税とは、税務当局が、ある一定の条件に合致する企業に対して所得を推定して課税するというものです。課税所得率を使って所得を推定して課税する方法と税額そのものを推定して課税する方法があります。
課税所得率は、業種によって異なります。収入に以下の所得率を乗じて推定所得を算出し課税します。
・交通運輸業、商業 7-20%
・建設業、不動産ディベロッパー 10-20%
・飲食サービス業 10-25%
・娯楽業 10-25%
・その他業種 10-30%

では、どのような企業が推定課税されてしまうのでしょうか?企業所得税推定課税弁法に以下の条件に当てはまる企業に対して推定課税を行うと規定されています。
①法律、行政法規の規定で帳簿を設置しないことができる企業
②法律、行政法規の規定で帳簿を設置すべきであるがしていない企業
③自ら帳簿を毀損した、或いは提出を拒んだ企業
④帳簿を設置しているが混乱している、或いは原価資料、収入証憑、費用証憑が不完全で調査が困難な企業
⑤納税義務が発生しているが期限内に申告しておらず、税務機関が期限を定めて納税を命令しても申告していない企業
⑥申告した税金計算の根拠が明らかに低く、または合理的な理由がない企業
なお、上場企業、金融系企業、会計事務所など一部の業種はこの対象にはなりませんが、それ以外のほとんどの企業は上記のような場合、推定課税の対象になります。

課税所得率は利益率のようなものですが、結構高い水準だと思います。また、赤字かもしれなくても帳簿がそろっていないなどすると、結果的に税金を払うことになります。税務当局は「中国までわざわざ進出して、赤字にも関わらず操業を続けるのはおかしい」と基本的に思っていますので、上記⑥に相当するとされて課税を受けることがあるようです。日本親会社との取引があれば、不当に安く販売していないか、または不当に高く購入していないかと怪しまれる可能性が高まります。帳簿をそろえていない日系企業は皆無と思いますので、①~⑤に相当することはないと思いますが、⑥により赤字でも課税リスクがあるということにご注意ください。

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